卓話時間
第1575例会
2013年03月04日 (月曜日)
- タイトル :
- クラブフォーラム(クラブ管理運営)
「特殊詐欺」の犯罪被害にあわないために
- 卓話者 :
- 広島県警察本部生活安全部
減らそう犯罪情報官 塩﨑孝恵 様
広島県の刑法犯認知件数は、平成14年の59330件をピークに、減少を続け、平成24年度は23902件にまでなりました。
しかし、ここ数年振り込め詐欺等の特殊詐欺は、顕著に増えています。
平成24年度は、前年比111件金額にして5億5千万円増の219件、総額で9億7千万円を超えています。
自分は大丈夫と思っているかたこそ危険です。
自分自身の危険度のチェックをなさって頂きたいと思います。
特に50歳以上の方は、
・お金をもっている
・真面目でいい人、義理人情がわかり失われつつあるマナーを持っている
・長年生きて、被害にあっておらず、安心している
・老後の不安を抱え、かって年7~8%の高利回りを経験している
等 思い当たることはありませんか?
振り込め詐欺には、
・なりすまし詐欺
・架空請求詐欺
・融資保証金詐欺
・還付金等詐欺
の4つの手口があります。
一番多いのがなりすまし詐欺で、電話を利用して息子、孫等を装い現金を預金口座に振り込ませるもので、被害者層は、年齢60歳以上が、全体の70%を占めています。
手口は、警官役、弁護士役を名乗る人物が登場する等、複雑なものなっています。
キーワードは、「電話番号が変わった」「風邪をひいて声がおかしい」です。
近年男子校の名簿が売買されています。
「弟の名前を言ってごらん」とか「飼い犬の名前は?」とか本人しか知りえない情報の確認をして下さい。
架空請求詐欺は、有料サイト利用料金名目、訴訟関係費用名目等架空の事実を口実とした料金を請求する手口です。
この2件の手口は、一時期 減少傾向にありましたが、近年再び増加傾向にあります。
融資保証詐欺は、ダイレクトメール、FAX、電話等を利用して融資を誘い、融資を申し込んできた者に対し、保証金等の名目により現金を振り込ませるなどの方法により騙し取る詐欺です。
被害者は、圧倒的に男性が多く、全体の90%をしめています。
キーワードは、「借金の1本化」「会社の運転資金」「融資の前に保証金」です。
還付金等詐欺は、近年報道等で紹介されていますが、社会保険事務所の職員等を名乗り、年金の還付手続きや、自治体の職員等を名乗り、税金の還付手続きであるかのように装って、ATMへ誘導し、ATMを操作させて、現金を振り込ませる手口です。
高齢者の子や、孫世代に当たる方は、自分から両親 祖父母と頻繁に連絡をとるなどして、両親 祖父母が被害者にならないように注意して下さい。
振り込め詐欺以外の特殊詐欺として、
・金融商品取引名下の詐欺
・ギャンブル必勝情報提供名下の詐欺
・異性との交際あっせん名下の詐欺
等があります。
特に 金融商品取引名下の詐欺は、急激に増加しています。
「必ず儲かります」
「後で、高値で買い取ります」
という話は、要注意です。
おかしいなと思われたら、身近な人警察等に相談して下さい。
ご静聴 有難うございました。