卓話時間
第1492例会
2011年03月28日 (月曜日)
- タイトル :
- 会員卓話 「銀行から見た会社の評価」
- 卓話者 :
- 赤羽克秀君
生き残れる会社とは
顧客に慕われる、頼りにされる
やるべき営業行為の効率性と網羅性の検討とその効果の測定
(やりすぎない、手を抜かない、顧客サイドに立脚)
これらは当然のことで生き残れる最低条件
この上に会社としての付加価値をつける
付加価値とは?…商品・サービスを提供する場合、顧客が支払う対価において割安感を与えるもの。
顧客に想定外の満足感、割安感を与えることができるか
付加価値の創設(戦略的発想が必要) 迅速な対応、増販・増客対策
顧客の立場
顧客の環境(立場)を四方から分析
M&A,競争市場の分析
事業経営…人、もの、金、人 :経営者、従業員(技術者、スタッフ)
もの : 生産設備、販売設備、建物等
金 : 人件費の支払い、機器・設備の購入費用、建物の建築費用
金については金融機関(銀行)からの借入金が必要
銀行は貸し手として安全な回収を図る責任がある
業績、財政状況のチェック
会社の評価
評価:適正な資料に基づく会社の価値の算定→回収の安全性の判断
適正な資料 決算書、納税申告書
決算書 貸借対照表(B/S)… 定時点の財政状態を示す
損益計算書(P/L)… 定期間の収益性、経営成績を示す
もう1つ重要な分析
キャッシュフローの分析…返済余力
銀行の評価ランク
1.正常先
2.要注意先 その他の要注意先
要管理先
3.破綻懸念先
4.実質破綻先
5.破綻先
各ランクに応じて回収との諸条件が追加融資の限度等が設定される
返済期間の猶予、金利の減免、追加担保の設定、保証人の追加
この様なことに心を奪われてしまうと経営どころではなくなる
プロ(専門家)の活用
この様な心配をしなくて良い会社の体質強化につながる経営のサポート 外部監査役・顧問会計士・税理士・弁護士・コンサルタントの活用
B/Kの人間をうまく使うのも重要
もう1つ銀行は決算書に表現されない会社及び経営者についても評価する
・ 経営者の事業への取り組みの姿勢(まじめ度)
・ 経営責任を意識しているか
・ 生産技術の評価、購入者の商品の評判
・ 業界、会社の客観的状況を理解しているか(財務状況、営業状況)
・ 役員、社員等の経営者への尊敬の程度→あいさつの応対でわかる
・ 融資している他の金融機関
・ 販売先、購入先のレベル
・ 顧問弁護士、顧問会計士、税理士のレベル
・ 建物、設備等の整備状況
・ 不良資産の有無 遊休資産、不良在庫、ゴルフ会員権
・ 経営者の健康状態(特にベンチャー企業は担保の代りとなる)
・ 従業員の教育、訓練(人材投資、研修費、開発費)の程度
・ 経営者及び親族の財産状況
これらを全て自己査定の資料の中に残し、評価の対象とする
以上