卓話時間
第1375例会
2008年05月26日 (月曜日)
- タイトル :
- 私の健康法は、音楽と(歌)にあり
- 卓話者 :
- 熊野 巧君
私は幼少より、音楽とのご縁が深く、父が休日には私を縁側に座らせて好きなバイオリンを弾いて私に聞かせておりました。私は何も判らないまま、その音楽を聴かされておりましたが、知らず知らずの内に音勘が身についたようです。小学校に入学して唱歌の時間に先生がオルガンを弾きながら唱歌を唱われ教れますと全員で合唱いたします。直ぐ的確に唱う私が目立つようになり、それからは先生が新しい唱歌を唱われますと、すぐ私が前に出て唱い、そのあと全員で合唱するようになりました。そして全校の学芸会では必ず私が代表で一人で唱わされておりました。
しかしながら中学に入学する(昭和18年)頃から戦争が激しくなり、大好きな歌は唱われなくなり軍歌のみを歌っておりました。あの激しかった軍事教練。校門を歩調をとって入る配属将校の鋭い目、剣道、銃剣術、野外演習、行軍など、言葉には言い表すことは出来ません。そして学徒動員、原爆、終戦、廃墟と化した青空教室での授業、校舎の復旧作業など、正に私にとりましては一番苦しい、厳しい暗黒の時代ではなかったかと思っております。
しかしながら空腹をおさえながら心身の鍛練に学業に切磋琢磨し合い、良く頑張ったものだと思っております。
そしてこんな苦しい状態さえも吹き飛ばす、若さとふきこぼれる何かがありまました。友人と工科を唱い応援歌をうなり、生芋をかじりながら人生を論じ、共に泣き、共に喜び苦しみ合いながら、よく乗り切り、頑張ることが出来たことは、私の人生の中で如何なる苦難にも耐え抜く力をつける事が出来たのだと今では感謝しております。そして社会人となり一生懸命会社のために頑張り、仕事に打ち込みましたが、そんなに順調で楽しいことばかりではありませんでした。苦しかったこと、辛かったことも多くありましたが、そんな時、私は大好きな歌を唱いながら、苦しさを又、辛いことを吹き飛ばし青春を謳歌しておりました。そして、NHKを始め、多くの歌謡大会に出場し幾度も優勝させていただきました。
本当に歌が好きで明るく楽しい青春時代を過ごすことが出来たのだと喜んでおります。そして、仕事の面でも何とか順調に推移し充実した人生をそして社会人としておくることが出来ているのだと感謝しております。
しかしながら良いことばかりではありませんでした。数々の病魔に見舞われました。第一に原爆症に悩み苦しみ、特に次女がが原爆奇形児で生後40日で亡くなった事。42才の厄年でくもまっか出血で生死をさまよったこと。52才で脊髄腫瘍で大学病院へ入院し特に田原先生には大変お世話になりましたが、大手術のため輸血でC型肝炎になりました。この数々の病気を気力と信念で克服し今日にいたっております。私は好きなゴルフも出来なくなりやめましたが、現在は、音楽と歌が私のすべてです。そして毎週月火水木金土と毎日10曲から15曲好きな歌を唱いしかも、お腹のそこから発声する努力をいたしており、これが私の唯一の健康法であり、その後は今日まで病気らしい病気もしなくなり、来る7月には連続25年例会へ出席出来ることと喜んでいます。
そして、先日の3月13日で萬78才を迎えましたが、まだまだ現役で働かせていただいており、本当に感謝の念で一杯でございます。そして、残されました余生を社会のために少しでもお役に立つ様、努力致すつもりですので、会員の皆様にはどうか宜しくお願い致します。
そして、皆様方の中で歌の好きな同士と共に元気で仲良く一緒に音楽を愛し、歌を歌い続けたいと思っております。
最後に私の好きな曲を歌わせて頂きます。