卓話時間
第1364例会
2008年02月18日 (月曜日)
- タイトル :
- 学校現場から見た子供の教育」について
- 卓話者 :
- 広島市立幟町中学校
光原達夫 校長
はじめに
今日は皆様に教育の現場のお話を聞いていただく機会を作って頂いて感謝します。
私は、日々現場の教育実践のなかで学び、悩み、成長し成果を生む仕事をしています。
広島県は新しい総合計画「元気挑戦プラン」において、「人づくり」を計画の新たな柱として位置づけ、「広島県人づくりビジョン」を策定しようとしています。広島人はこれまでの歴史の中で「教育に熱心」な県民でありました。是非、教育関係者だけでなく県民・市民あげて「子育て」を支援して頂きたいと思います。
今日の話の中で私は、義務教育の段階の子どもの育て方について一緒に考えて欲しいと思っています。
1.学校の現状
昭和22年に新制中学校が発足して60年が経過した。戦後の荒廃の中から中学校が創設されて以来、関係者の大変な努力で、国の発展の歴史に大きく寄与してきたことは事実であると思います。
しかし現在中学校の現場では、多くの課題を抱えています。「不登校生徒の問題」「学力低下の問題」「生徒指導の問題」等です。
その中で特に心配しているのは、団塊の世代の退職による「教職員の質の低下」と子どもたちの「学習意欲の低さ」です。
そのことを、我々現場の教職員は先を見据え今努力していかなければならないと思っています。特に学習にとって「意欲の低さ」は深刻な問題であり、学校と保護者が連携を取り、少しでも意欲を持てるよう指導していくことに取り組まなければならないと思っています。
2.課題をどう捉えるか
教育において、子どもの姿は大人そのものの姿といっても過言ではありません。
「不易と流行」という言葉がありますが、60年たって、子どもを取り巻くあらゆるものが変わっても教育において、親子・家族及び教師を含め人間間の愛情や、夢や目標を成し遂げようとする情熱や意欲は全ての基本をなしているように思います。人間力の源のように感じます。
そうした源を作り上げているのは、我々大人であることをもう一度再認識して欲しいと思います。
3.大人の役割・学校の役割
子どもが育っていく環境や育て方は大人がどう考えるかによって大きく変化するものです。
学校は子どもたちの身につけておかなければならないことを、きちんと身につけさせることが義務教育の質を保証するということです。
「義務教育は国を創る」という視点に立って、教育に関わっている者だけでなく、全部の県民・市民が支援して頂きたいし、それが次代に夢をつなぐことになると考えます。
おわりに
郷土に夢をつなぐために子育ては非常に大切な分野であり、学校だけでそれを行っているのではないことも事実です。
今後とも学校教育にご支援をいただきたい。