卓話時間
第1603例会
2013年11月11日 (月曜日)
- タイトル :
- ロータリークラブ公式訪問卓話
- 卓話者 :
- 沖田哲義ガバナー
2013-14年度の当地区ガバナーの沖田哲義でございます。所属クラブは下関ロータリー・クラブです。本日は広島中央ロータリー・クラブの皆様に温かくお迎え頂きましたことを、まずもって衷心より感謝申し上げます。
第1 RIテーマと会長強調事項
さて、ガバナーには、各クラブへの公式訪問の際に行うべき義務が科せられています。それが、国際ロータリー(以下、「RI」といいます。)会長の掲げられたRIテーマ及び会長強調事項の伝達とその解説です。これは、ガバナーが当該地区におけるRIの唯一の役員だからであります。
皆様、よくご存じのとおり、本年度のRI会長は、ロンD・バートンさんです。同会長(以下、「バートン会長」といいます。)の掲げられたRIテーマ及び会長強調事項は、次のとおりです。
1 RIテーマ
原文英語 ENGAGE ROTARY CHANGE LIVES
公式日本語訳 ロータリーを実践し、みんなに豊かな人生を
これに私は、「ロータリーを自分の中に取り込んで、皆さん(当該ロータリアン自身)の人生(生き方)を変えなさい。」という訳文を加えています。その理由は、バートン会長が、サンディエゴにおける国際協議会の演説の中で、「ロータリーの奉仕では、努力すればするほど、多くを得ることができます。そして何よりも、あなた自身の人生が一番豊かになるはずです。」と述べられ、また「RI会長メッセージ」の中でも、同様のことを述べられているからです。
また、極めて重要なことですが、このRIテーマは、RIの第2標語(アーサー・フレデリック・シェルドンが提唱した「He Profits Most Who Serves Best」という「奉仕の実践理論」)と同じであるという点です。これについては、平成25年5月16日に、私は、広島において直接バートン会長から確認しています。そこで、私は、このRIテーマを理解するためにも、地区のロータリアンの皆様には、上記第2標語をもう一度しっかり勉強して頂きたいと思っています。ちなみに、この第2標語が現代におけるロータリーの対外的活動の重要な理論的支柱であることについては、PETSの際にもお話ししましたし、私の「ロータリーとは(ロータリー概論)」(以下、「概論」といいます。)や「会員開発委員会での質問に対する回答(平成25年6月5日付)」(以下、「回答書」といいます。)の中でも詳細に述べています。これらをご参考にしてください。
2 会長強調事項
① 会員増強の推進
② ロータリー財団を通じた人道的奉仕の充実
③ ロータリー・ファミリーを通じたネットワークの強化
(1)会員増強の推進
この必須項目としては、「入会希望者を増やし、会員を維持することにより、7月1日から3月1日までの間に、会員を少なくとも1名純増させる。」ことです。
(2)ロータリー財団を通じた人道的奉仕の充実
この必須項目としては、「地元または海外で、少なくとも1つのロータリー重点分野に関連する奉仕プロジェクトに参加する。」ことです。ちなみに、ロータリーの重点分野とは、次の6つの重点分野です。
・平和と紛争予防/紛争解決
・疾病予防と治療
・水と衛生
・母子の健康
・基本的教育と識字率向上
・経済と地域社会の発展
この6つの重点分野は、ロータリー財団の4つの使命である、①「健康状態の改善」・②「教育への支援」・③「貧困の救済」・④「世界理解・親善・平和の達成」を具体化したものです。RIもこの6つの重点分野を奉仕活動の優先的な対象分野として決定したといわれています。なお、奉仕の理想と6つの重点分野の関連性については、PETSの際にもお話ししましたし、また、概論や回答書の中でも詳細に述べていますので省略します。
(3)ロータリー・ファミリーを通じたネットワークの強化
必須項目としては、以下のいずれか、または両方を達成することとされています。
・全てのクラブ会員とその家族が参加する親睦活動または奉仕活動を少なくとも1回行う。
・地元地域の奉仕プロジェクトにおいて、ロータリー以外の団体と協力する。
第2 RIテーマとガバナー信条等との関係
次に、私の掲げた地区のガバナー信条(以下、「ガバナー信条」といいます。)等とRIテーマとの関係を整理しておく必要があります。
1 ガバナー信条
私は、ガバナー信条として、以下のものを掲げました。
奉仕活動を見直そう。
「新しい奉仕活動への挑戦」
このガバナー信条は、昨年の9月の段階で発表したものです。したがって、サンディエゴでの国際協議会を待たずに発表したのです。このように極めて早い段階で発表した理由の一つには、私の年度がロータリー財団の未来の夢計画の実施年度に当たることが上げられます。この実施年度という点については、どなたがRIの会長に就任されようとも変更できないことなのです。しかも、この夢計画の運用如何によっては、RIの奉仕活動自体が、将来的には革命的に変化する可能性があります。そこで私は、従前の奉仕活動を見直し、RIの奉仕活動とR財団の補助金活動を一体的(即ち、両者は切っても切り離せないこと)に捉えた上で、外に向かっての対外的な奉仕活動を、力強く且つ早急に前進させる必要があると思い、いち早くガバナー信条を定め、これに基づくガバナー指針を発表したのです。このガバナー指針の詳細は、概論の添付資料の中に別紙15として編綴していますので、もう一度お読み頂きたいと思います。
こうして、私は、国際協議会に臨んだのです。しかし、そこで発表されたバートン会長の先程のRIテーマは、私のガバナー信条と殆ど同じだと感じました。何故ならば、会長賞説明文の中では、「ロータリー財団を通じた人道的奉仕の充実」(会長強調事項の2項目です。)と述べられています。これは、私の目指そうとしている、RIの奉仕活動とR財団の補助金活動の一体化をも意味しているものと思います。また、挨拶文では「チャレンジ」(挑戦)と述べられているからです。
2 運営の重点方針
次に、運営の重点方針です。
(1)RIの奉仕活動とR財団の補助金活動の一元化です。以下、両活動を総称して「ロータリー活動」といいます。この一元化の必要性については、ロータリー財団に対するアレルギーを取り除き、未来の夢計画を確実に遂行するためのものですが、詳細については概論の別紙21をご一読ください。
ア 意識面と組織面
イ 従前のロータリー活動の分析と評価
ウ 望ましいロータリー活動の研究と提言
なお、イとウは、地区大会で発表する予定にしています。このため、地区の奉仕プロジェクト委員会の委員の皆様にはご苦労をかけますが、各クラブの皆様も、これに十分なご協力頂きたいと思います。
(2)未来の夢計画の確実な実行
(3)会員増強(併せて「SAKUJI作戦」の遂行)
サクジ作戦とは、サクセス・ジャパンという正式名称の略称です。田中作次RI直前会長の名前をもじったものです。簡単にいいますと、地区の内外を問わず、ロータリアン一人が、入会させたい一人を紹介するというものです。
(4)各クラブ及び地区の情報のデータベース化の研究とソーシャルメディアの活用
ソーシャルメディアとは、双方向のメディアであり、新聞テレビ等の一方方向のメディアを「マスメディア」と呼んでいます。
(5)地区大会を具体的なロータリー活動の研究発表の場とすること
(6)職業奉仕の研究の深化と啓蒙活動
3 運営の具体的目標
次に、具体的な目標です。
(1)会員増強(純増1名)
(2)SAKUJI作戦の遂行
(3)RI会長賞への挑戦
3つのカテゴリー(前記強調事項)
(4)ロータリー財団支援
ア.ポリオ・プラスへの支援 5ドル/人 以上
R財団セミナーでは、30ドルという要請が出ましたが、これは到底無理なので、5ドル以上とさせていただきました。
イ.年次基金寄付 150ドル/人 以上
昨年は120ドルでしたが、本年は30ドルアップしました。
ウ.恒久基金寄付 ベネファクター1人以上
エ.ロータリーカードの協力 各クラブ担当者の決定
(5)米山記念奨学会支援 16,000円(普通寄付と特別寄付を合わせて。但し、普通寄付のみを希望)/人 以上
(6)RI人頭分担金 53ドル/人
(7)地区関係負担金 25,000円/人
昨年は24,500円でしたが、本年は地区大会に大懇親会を復活させますので、500円のアップをお願いします。
(8)RI広報補助金の活用
以上のとおりですので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。