卓話時間
第1526例会
2012年01月16日 (月曜日)
- タイトル :
- 会長新春の挨拶
年男大いに語る
- 卓話者 :
- 藤村欣吾会長、柚木宏君、出崎邦彦君、太田 茂君、小佐古哲哉君
新年の会長挨拶 藤村 欣吾
明けましておめでとうございます。
旧年中は色々と当初計画した事業に加え、想定外の事業が加わりましたにもかかわらず、皆様方には多大な協力を頂き誠にありがとうございました。お陰様で何とか半年を過ごさせていただきましたことに、感謝申し上げますとともに、残り半年引き続きご協力、ご支援を賜りたいとお願い申し上げる次第です。
さて新春の挨拶ということですので何か明るい話題をとも考えたのですが、やはり私たちとしてこれからどうしても直接的、間接的に長きにわたってかかわってゆかなければならない問題が昨年おこりましたので、これに関連して、新年を迎え思ったことをお話ししたいと思います。
すなわち昨年は未曽有の大災害に見舞われた東北に日本中の関心が向けられた年でした。しかし復興は進まず被災地の方々にとっては誠にお気の毒な状況下での年明けとなったことが報道されています。現地の方々にとっては歯がゆい気持ちの年明けではないかとお察しする次第です。このような状況に、私たちも何かの形で長期的にお手伝いできないか、汗を流せないか、皆様方のご意見を伺い何らかの一歩を踏み出したいと思っています。
報道によって今回の震災の悲惨な状況を見た私は、今後どのような生き方をしなければならないか、改めて自分の生き方を自分自身に問いかける契機になりした。多くの方々が肉親をはじめ今まで自分達が営々として築いてきた物質的な面、精神的な面が一瞬にしてなくなってしまうあの現状を目にしたとき、我々が享受している文明がいかに自然に対してもろい物か、さらには自分たちが良かれと思って発展させた文明が自分たちを逆に苦しめる結果となった事実を改めて感じた次第です。福島原発事故はまさに科学、文明が我々を窮地に追い込む残念な結果になってしまいました。すなわち文明は場合によっては我々を滅ぼす原因にもなりうるということです。
これに関してはすでにお亡くなりになっていますが、民俗学者で国立民族博物館名誉館長、総合研究大学院名誉教授の梅棹忠夫先生は、過去に“文明が人類を滅ぼす”というような過激な発言を行っておられますが、まさに今回の状況を予測したような発言と思います。すなわち科学も文明もそれ自体は、生活の質の向上を目指し、ひたすら安全、便利、効率を求めてきましたが、それは決して十分な良さにはつながらないという趣旨であります。
哲学者山折哲夫氏は人間は知的生命体であるといい、真実を明らかにし論理的に得た知識を高めることを追及する生物であると言っています。すなわち科学は人間の業であるということになります。その中で効率という名目の中で見過ごされてきたものはやはり自然に対する畏敬の念の欠如と私利私欲ではないかと彼は考えているようです。
これからはやはり自然と調和し私利私欲を自制したより成熟した社会が求められているのではないかと思います。
科学、文明は地球という星の中で発達してきましたが、近代文明があまりにも調和の取れていた生態系を無視したものであったために、結果として私たちのエコドリーム運動の原点ともなっています。
これからは生態系を配慮した発展が求められ、それには我々の生き方を見つめなおす必要があるのではないかと考えます。
幸いにも私たちの国には古来培われてきた精神があります。日本の言葉の中で一躍世界で流行った言葉があります。ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイさんによって「もったいない」は世界の環境保護の合言葉になり、テレビのコマーシャルにも一時使用されました。この「もったいない」のほかにも日本には「ありがとう」「おかげさま」「つつしみ」「足るを知る」などの言葉が使われており、その根底には「感謝」と「利他」の精神がくみ取れます。
これは図らずもロータリーの精神とも一部重なります。
このような精神の下で科学なり文明を考え、発展させることが必要ではないかと思っています。
またこのような精神は私たちの遺伝子が望む生き方であることが最近分子生物学者で、「レニン」という腎臓で作られる血圧を上昇させる物質の遺伝子解析に初めて成功した、村上和雄筑波大学名誉教授による著書「幸せの遺伝子」の中に記載されています。
村上先生によると遺伝子をオンにするには3つの要素を挙げておられます。
第一が温度、圧力、張力などの物理的なもので、例えば筋肉トレーニングなど筋肉に張力を加えると筋肉を創るたんぱく質の遺伝子がオンとなり筋肉が盛り上がって来ます。
第二が化学的なもので、例えばタバコを吸うことでニコチンやタールなどの化学物質が取り込まれ、オフになっていたがん発生遺伝子がオンとなり、働き出すことによって“がん”になるリスクが高まると考えられています。
第三の要素として村上さんは精神を挙げておられます。
昔から「病は気から」と言われていましたが心と体の相互作用を遺伝子レベルで明らかにする状況証拠があります。例えば精神的な打撃を受けると、円形脱毛症になったり、急に髪の毛が白くなったりします。これは精神的ショックによって髪の毛を造る遺伝子がオフになったり、老化の遺伝子がオンになったりした結果と考えられています。或いは心より笑うと免疫力が上がり病気が軽くなるとの成績もあります。これは心が楽しくなるとNK細胞を活性化したり、増やしたりする遺伝子が活性化される結果とされています。
このように心の赴くままに我々の遺伝子は、遺伝情報がオンになったりオフになったりするといえます。
村上先生の理論で行くと、利他の精神、超我の奉仕などは、まさに良い遺伝子を目覚めさせ科学文明と精神文明を調和させ今日の危機的状況を救う道となるはずです。そこで今年は何とか我欲を捨て利他の精神で過ごし良い遺伝子を活性化し、明るく、元気を出して過ごそうと新年に当たって志を立てました。
実行できるか自信はありませんが、池波正太郎さんの言葉にあります。少しでも計画が達成できれば“人間とういう生き物の”努力“というものだ”に勇気づけられ頑張ってみようと思っている次第です。
どうか今年もよろしくお願いいたします。
出崎邦彦君
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
私は今年で6回目の辰年を迎え、72歳になります。唱和15年、西暦1940年、皇紀2600年の生まれです。
辰年について又、今年の抱負についてお話をさせていただくつもりでありましたが、今月11日に市民病院に入院し、翌日手術を受けて退院したばかりで前に立って長くお話しをさせていただく状態ではありません。申し訳ありませんが、これでお話しを終わらせて頂きたいと思います。
太田 茂君
私は昭和27年の辰年生まれです。今年還暦を迎える事になります。還暦を迎えるにあたって、今まで歩んできた途を振り返りますと、実行出来なかった事が色々と思い出されます。今後は実行したい事を選び確実にそれらを実行し、悔いの残らないようにしたいと思っております。
今年一年の目標は、今後一生かかって楽しめる趣味を捜し実行に移す事です。
皆様、今年もよろしくお願い致します。
小佐古哲哉君
皆様におかれましては健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
辰年の年頭にあたり、私の抱負を申し上げ、是非とも実行できるように取組み たいと存じます。
昨年、当社は創業者の先代より命を受け、私が後任の代表取締役社長に就任いたしました。本年は創業18年目の半ばであり20周年を目前に控えて重要な足固めの年となります。
具体的な計画として、当月11日に開設した沖縄事務所での事業を育みつつ、近い将来、東北にも拠点を設けることができるよう、人材育成に取組みます。
若年経営者として、皆様のお知恵を拝借することがあろうかと存じます。どうか 超我の精神でご指導いただければ幸いです。
個人的には
(1)本年、我々の絵画同好会『ロンガルスクラブ』が設立10周年を迎えます。様々な言い訳で創作活動を休止していましたが、一念発起して新作をリリースします!
(2)昨年来、歯の状態が芳しくなく、出崎先生にお世話になっています。歯を健康にして心身ともに若々しい生活を取り戻します!
以上、皆様にとりまして本年が良い年でありますように祈念申し上げ、年男のご挨拶とさせていただきます。