卓話時間
第1357例会
2007年12月03日 (月曜日)
- タイトル :
- 「緑の伝言」プロジェクト
- 卓話者 :
- 中国博報堂社長 冨里良一君
本日の卓話は、広島市が実施している「被爆樹木保存活動」を応援する中国博報堂の「緑の伝言」というプロジェクトの話をします。
平和記念資料館の北側にあるアオギリの木が被爆樹木であることは皆さま良くご存知のとおりですが、爆心地から半径約2kmの範囲で広島市が保存活動をしている被爆樹木が現在160本あります。
被爆60年目の2005年8月6日から「緑の伝言」プロジェクトはスタートしましたが、05年は中国新聞の全面広告、ポスター、ホームページ等で展開。昨年からは、実際に市内を歩いて被爆樹木を見学、樹木医さんの解説を聞いて被爆樹木への理解をより深めてもらう企画として「被爆樹めぐり」を開催しています。
広告業界では「クロスメディア」という言葉を最近良く使いますが、単一メディアを使用するだけでなく、近年のブロードバンド時代に対応して、さまざまなメディアを組み合わせて“生活者の目”に留まってもらおうという工夫をしています。この「緑の伝言」も新聞広告だけでなく、平和学習の一助になればということで、市内の小学校にポスターを配布して掲出していただいたり、今年のインターネットサイトでは、バーチャルですが「緑の苗木」に水やりして育ててもらってMAP上に植樹してもらうゲームを設けたり、ブログを開設して保存活動に理解と情報を寄せてもらうと言った「クロスメディア」型の工夫を実践しています。
「緑の伝言」は手前味噌で恐縮ですが、その活動コンセプトとデザイン表現性の高さで、広島広告界の数々の大きな制作賞をいただいております。今年の8月で3回目のプロジェクトをスタートできたのも、ご協賛いただいたクライアントの皆様のおかげです。これからも「緑の伝言」プロジェクトは、社員一同でビジネス軸を超えた「特別な仕事」として継続して活動して行く所存です。
最後になりますが、皆さまへ「被爆樹ミニツアー」をご提案します。いつもの散歩路を基本に3本程度の被爆樹めぐりを組み込んで、実際に樹木に触れて元気をもらう!天気の良い日の散歩の楽しみが少し増すかもしれません。ご清聴ありがとうございました。