卓話時間
第1318例会
2007年01月15日 (月曜日)
- タイトル :
- ・会長 新春のご挨拶
・年男大いに語る
- 卓話者 :
- ・緒方俊平会長
・若木義人君
・原田啓吾君
新春にあたって会員の皆様へ
会長 緒方 俊平
皆様、明けましておめでとうございます。
新年は初心にもどって、新しい毎日の頁を、新しい真白な心で大切に埋めてゆこうと思うものですね。
とりわけ、ロータリアンにとっては、四つのテストがその基本となります。またさらに、それにかぎらず、先人たちは我々にさまざまな教訓を残してくれています。去年、会長となってからずっと読み続けている本があります。それは、「肝に恵み染みり」と題する、沖縄に古くから伝わる先人訓です。
皆様に、私なりのその要約をご紹介させていただきます。
(1)驕り、たかぶらない
(2)悪口を言わない
(3)いつも神仏と二人でいる
(4)恥を知る
(5) 平常心を保つ
(6) 謙虚(人はすべて我が師)
(7)清らかで優しい心をもつ
(8) 気配り、目配り、思いやりで顔の不足を補う(ハンサムでない分)
(9) 命さえあればいい
(10) 強い信念とあざやかな決断
(11)うたねば とれず(一歩踏み出す)
(12)礼儀と節度
(13) 他人の醜聞は聞き流せ
(14) 徳があれば人から愛される(みえないところの行動が大事)
(15) 欲が積もれば枝が折れる
以上をまとめてみました。自分を省みて至らないことばかりです。しかし人生はもっともっと深いものです。仮にこのような気持ちで生きていても、私達の人生は不条理に捉えられることがあります。京都市立芸大の中西学長が、「行基」大僧正の生涯を語る一節があります。
『世の邪淫も、恐るべき因果応報も、無垢なるものに与えられる惨酷な汚濁も、人間に不可避の絶望であり、行基はその絶望からの人間の救済を見続けたのである』
そんなばかな!なんで!?とか叫びたくなる出来事は先人の教訓をすべて守っていても発生する不幸です。それを不条理と呼び絶望と呼び、人は不安にかられます。ではどうすればいいのでしょうか。そうです。だからこそ、仲間がいて、奉仕があって支えあいがあるのだと感じてなりません。ここにロータリークラブに集う真の精神のひとつがあるように思っています。生老病死の出来事を尊祟と慈愛の気持ちで受認する所以もここにあります。
私達のクラブもたくさんの新入会員を迎え活気が出てきました。仲間を大切にして、理解しあい、奉仕のテーマを実行し、笑顔が続く人生になりたいものです。
一人一人の手に、私達のクラブの盛衰が握られています。現在のベクトルは明らかに上昇中だと思います。
楽しく、明るく、笑顔が絶えず、いつも心にパッと太陽が輝いているようなクラブライフを満喫しましょう。
「年男大いに語る」
若木義人
タイトルに大きく外れていますが、年末年始にかけて40年前からの過去との決別と言う言葉もあり、私にとってあまり良い印象の良くないインドシナ4カ国タイ・ラオス・カンボジア・ベトナムを10日間ほど旅をしました。
日本で知り合ったタイ人の、出身がウドーンタニだったのでタイのバンコックとウドーンタニを拠点にコックエアーなどの航空機や陸路で出かけました。
タイ東北地方の一番大きな町で40年前7週間過ごした場所で「ヴェトナム戦争」時には米軍最大の空軍基地があり毎年日「B-29」が北爆へ出発する場所でした。しかし当時の面影は全くなく空港付近が「ベース」の跡地らしさが感じられる唯一の場所でした。ここから当時二度出撃しました。一度目はラオス国内を通るホーチミンルートを6名でパラシュート降下しました。帰還してのは4名でした。米兵が帰還できない場合はすぐさま戦死となりますが、部下の山岳民族(8割以上がタイ、ラオス、カンボジアの山岳民族)モン族、クメール族、ベトナム人(安南民族)達から忌み嫌われ「MOi」野蛮人と呼ばれ、何世紀もの間さげすめられた存在だった。特殊部隊のモットーである“De Opperesso Liber”「抑圧からの解放」は、その2つの集団間の問題にピッタリ一致しているのです。そんな彼らが帰還できない場合は行方不明扱いになります。彼らは出身地に向けてパラシュート降下するのでしばらく家族と会って数ヶ月後に帰還するという例がたまにあるからです。
なにしろホーチミンルートに夜間降下するので彼らと一緒でないと作戦そのものが不可能です。パラシュート降下すると敵からも味方からも攻撃されます。なにしろアジアンフェースですから黒く日焼けすればベトコンと同じ顔です。
タイのウドーンタニの民族はホテルと違い浴槽がなくシャワーのみです。それも「○○製のの瞬間湯沸かし器」でもご安心下さい。壁のあちこちが゛隙間だらけです。トイレは一応水洗です。但しバケツの水を手杓で流します。今回の旅で感じたことは一応にタイ人はやさしく親切。まるで故郷に帰ったような気分でした。ヴェトナムでも中国系華僑に歓迎され政府の開放政策以降、中国系は大変な力を蓄えています。もちろんタイでも裕福な人達は中国系の人達です。
若木義人
早いもので今年九月に六十歳の誕生日を迎えることとなります。10代、20代、30代の頃は、歳を重ねていくという感慨は無かったのでありますが、40代の頃からそのような意識を持つようになって参りました。
仕事の面におきましては、今年で三十四年目に入るのでありますが、近年は経済社会の変化が大きく早いスピードで起こっており、そうした環境変化への的確な対応がより重要になってきたようであります。また、人間として、実に未熟者の私が、現在まで大過なく過させていただけたのも、これまでご縁をいただいた皆様のお陰であると、この十数年強く受け止められるようになって参りました。
現在までは、会計用語で申し上げれば、多くのご支援、ご協力をいただいており、=債務過多の状態=にありますので、これからは感謝の念を持ち続け、公私の時間を通してお返しをすることにより、最終的に少しばかりの貸方残高で人生を終えることが出来たらなと思っております。
その想いを実現するには、正しく積極的な思考が図れる健康な身体が基本であり、“明るく、楽しく、前向きに”充実した日々を歩んで行くことが、これからの人生のテーマであろうと考えております。
何卒本年も宜しくお願い申し上げます。
原田 啓吾