卓話時間

第1747例会
2017年04月17日 (月曜日) 12:30
広島原爆障害対策協議会 平松恵一会長(RC会員)
同協議会健康管理・増進センター 藤原佐枝子所長(RC会員)
広島市医師会臨床検査センター  谷敷圭美センター長
第1746例会
2017年04月10日 (月曜日) 12:30
アメリカンドリーム代表 吉川浩司氏
第1745例会
2017年04月03日 (月曜日) 12:30
脚本家 鴨 義信氏

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第1240例会

2005年03月28日 (月曜日)

タイトル :
新会員卓話「電気今昔物語」
卓話者 :
波若清暉君

「電気今昔物語」卓話要旨
中国電力広島支社 波若清暉

 本日は,「電気今昔物語」と題して電気の誕生から現在までの電気事業についてお話しをさせていただきます。
 今年(2005年)は,色々な面で節目の年と言われており,60年前の昭和20年「太平洋戦争終結」,100年前の明治38年「日本海海戦勝利」,111年前の明治27年「広島で初めて電力供給が開始された年」という区切りを迎えます。
電気が日本ではじめて点灯されたのは,明治18年3月25日で,東京虎ノ門の工部大学校にて英国人のエアトン教授がアーク灯を点灯しました。この日にちなんで3月25日は「電気記念日」となっております。
 その後,電灯が始めて一般市民の前
に姿をあらわしたのは,明治15年11月1日であり,開設準備中の東京電燈会社が宣伝のためにアーク灯を点灯したのが最初で,文明開化の象徴として,驚嘆と憧憬を集めた様子が錦絵
に残されています。
 中国地方では,明治18年に「日本のエジソン」と呼ばれる藤岡市助(帝国大学助教授)が故郷の岩国で電灯点火を実演したのが最初の点灯で,明治27年には広島電燈が事業として電力供給を開始しております。広島電燈はマッチ工場を経営していた高坂万兵衛氏が資本金6万円で設立した会社です。
 大正時代に入り,多くの電気供給事業者が現れ,大正6年には中国地方で65もの事業者が乱立した状態となりました。なお,大正11年当時の電灯料金は従量料金制の1kWh=15銭で現在の価格に換算すると約700円で,かなり高額であったようです。
 その後,戦争の足音とともに,電力統制の必要性が議論されるようになり,昭和13年に電力管理法など4法の公布により電力の国家管理がスタートしました。それにより,昭和14年に日本発送電株式会社が設立され,広島出張所が広島市袋町に開設されました。中国地方の社員数は603名でした。
 また,昭和17年には中国地方の大手の電気事業者を解散,統合し,資本金1億7,000万円で中国配電株式会社が設立されました。社員数は7,186名でした。
 
次に終戦から復興までをお話します。昭和20年8月6日の原子爆弾投下により,広島は焼け野原となり,半径2km以内の電力設備は壊滅的な状況になりました。
 
これに対し,本社社員と応援隊により,被爆翌日の8月7日から復旧作業を開始しました。同日宇品一帯,翌日には広島駅一帯と小町の中国配電本社に送電を開始,8月9日には西天満&#12316;己斐間で路面電車が運行を再開。そして,8月20日には残存家屋の30%に電気を送り,11月末には市内全域への送電復旧を完了しました。このように,先輩がいち早く復旧にあたった使命感は,DNAとして現在でも当社社員に息づいていると自負しております。
 終戦後,電力再編問題が激しく議論され,昭和25年公布の電気事業再編成令などにより,現在の9電力体制が確立されました。そして昭和26年に中国配電および日本発送電中国支社の設備を譲り受ける形で,資本金5億4,000万円,社員数12,804名で中国電力株式会社が設立されました。発足直後は,渇水や燃料の石炭不足などにより,深刻な電力不足に見舞われたため,「電源拡充5ヶ年計画」を策定し,水力・火力発電所を増強し,昭和30年に電力需給の均衡を実現する取り組みを行いました。その結果昭和28年には電力不足を解消し,昭和34年には,火力発電設備が水力発電設備を上回り「火主水従」と呼ばれる時代に入りました。
 昭和36年から日本は高度成長期に入り,販売電力量も飛躍的に伸び,昭和48年までに年平均13.4%の高い伸び率で増加しました。一般家庭では「三種の神器」(白黒テレビ,冷蔵庫,洗濯機)の普及による家庭電化の推進,鉄鋼や石油産業を代表とする瀬戸内コンビナートの発展が販売電力量の伸びを後押ししました。
 しかし,昭和48年の第一次石油ショックにより,高度経済成長は終わりを告げ,原油価格の高騰にともなう電気料金値上げとともに,全国的に電気の使用制限が実施されました。また,昭和54年には第二時石油ショックが起こり,昭和55年には更なる電気料金の値上げを余儀なくされました。
 この石油危機以降,過度に石油に依存している状態から,電源構成を原子力・石炭・その他を3分の1ずつとする「ベストミックス」の達成を目標に,順次,原子力・石炭火力・ガス系火力発電所を建設してまいりました。その結果現在では電源設備構成比率で石油は25%まで低下しております。

 平成12年からは電力の小売り自由化が進展し,平成17年4月からは高圧で受電されるすべてのお客さまにまで自由化が拡大され,電力量で63%のお客さまが自由化対象となりました。
 こうした中,当社は,電気事業をコアとしながら,グループ一体となって中国地域における総合生活支援事業に取り組んでまいります。
 今後とも当社事業にご理解とご支援を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。
以上

Posted by 事務局 at 12時30分

2016-2017年度

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2017 6/30Friday

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