卓話時間

第1747例会
2017年04月17日 (月曜日) 12:30
広島原爆障害対策協議会 平松恵一会長(RC会員)
同協議会健康管理・増進センター 藤原佐枝子所長(RC会員)
広島市医師会臨床検査センター  谷敷圭美センター長
第1746例会
2017年04月10日 (月曜日) 12:30
アメリカンドリーム代表 吉川浩司氏
第1745例会
2017年04月03日 (月曜日) 12:30
脚本家 鴨 義信氏

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第1553例会

2012年08月20日 (月曜日)

タイトル :
ゲスト卓話「もりメイト倶楽部 hiroshima を通してのボランティア活動について」
卓話者 :
広島修道大学講師 山本惠由美氏

私たち日本人は、山と共に暮らしてきました。しかし現在は、山に関わる人が減り続け手入れもされず山は荒れ続けています。森は酸素や水を育んでくれる重要な存在。その森の再生に挑む活動をご紹介します。

広島修道大学講師 山本惠由美氏

今日のテーマ「もりメイト倶楽部Hiroshimaを通してのボランティア活動について 」

Q 最近、自然体験どこかでされましたか?
街中で日々の生活の中で自然や森を実感することはまずありません。
学生たちに聞くことがあるが→森に囲まれた大学に通いながら、自然や森について全く関心がないのが現状

Q日本は緑が多い国?
日本の国土は3700万haあります。森林面積は国土の67%(3分の2)にあたる約2.500万ha。(ちなみに広島県・広島市も約70%)
先進国の中で60%を超える森林率は日本以外でフィンランド75%)、スウェーデン(65%)だけ。工業先進国でありながら世界第2位の日本の森林資源は、量的には世界的に誇れる木の国で素晴らしいものです。 
しかし関心が低い⇒1人当たりの森林面積が小さいからか?

Qどんな働きがある?
森は、木材生産はもとより、水源涵養、土砂流出の防止など公益機能、恩恵はすごいものがあります。
光合成を行う植物は、二酸化炭素を吸収して、炭素を体内に貯蔵しながら成長します。人間1人が呼吸で出す二酸化炭素=年間320㎏
23本の木が必要
約2,500万ヘクタールにも及ぶ日本の森林が光合成によって吸収する二酸化炭素は、年間約9,700万トンで、国内の全自家用乗用車の排出する量の7割に相当します。森林は、二酸化炭素の吸収源として大変貴重です

水も空気も、あるのが当たり前の生活を送ってきている私たちですが、森の持つ力があってこそということが、お分かりかと思います。
残念ながら、農村(田舎)に暮らす人たちでも森に入ることは滅多になくなっています

では現在、日本の森林はどうなっているでしょうか? 
残念ながら日本の森は荒廃しています。禿げ山だからではありません。植林をするところなど実はないほど、林内は混んでいます。わが国ではこれまで植林した木の育林が一番大事。
皆さんの思いの中に、自然をここまで破壊する現代社会は戦後のあまりにも急速な経済成長の下で起こったことで、それまでの社会は自然との関係をゆっくり築いていったと思っておられる方も多いと思いますが…。
実は日本の森は、歴史の中で消失の危機に直面した時期がある。(たたら製鉄、塩田、
律令時代・戦国時代・江戸末期~明治・第二次世界大戦など)

でもその時代時代で、先人達は伐採規制や禁止、植林技術の推進によってなんとか保たれてきた。と言うことですが

(記憶に新しいところで  近年森林の変遷の歴史)
戦中、戦後の復興のために、建築用材や燃料として多量の木材を供給しなければならなかった。
民家に近い便利な里山から、されに奥地へと過剰伐採が拡大していった。
衣食住を求める事に必死の時代ですから、環境的な考えはもちろんないわけです。
S23年頃には岩手県の面積に匹敵する150万ha(広島県84.8万ha)が伐採され、切り荒らしたままの山から洪水、山津波が相次ぎ、ようやく人々は国土緑化の重要性に目覚める。

S25年に第1回の国土緑化大会が開催されて、これが今の「全国植樹祭」とか『緑化月間』へと発展してご存知の緑の羽募金が始まり今に至っている。

次々と全国ではだか山に植栽が進められて、S31年には150万haの造林はすべて完了した。
なんでそんなに早くできたかというと、それは一本一本に補助金をつけていったわけです!
とはいえ、S30年ごろ、木材の需要がさらに高まり、手つかずの奥地林へと伐採の手は伸びても追いつかなかった。利用価値の低い広葉樹から成長量の大きい人工林への転換が積極的に図られて行った。
非常に元気のいい時代はここまで。
S30年代後半には高度経済成長期に突入して、木材の需要も増加したが、39年に木材貿易完全自由化に伴い、米・ソ連・南洋ラワン材が氾濫するようになった。
(燃料革命と化学肥料の導入)
S30年代には燃料として薪や木炭から石油やガス等の燃料革命が始まって、化学肥料も普及していって生活の変化で次第に里山林は利用されなくなり
(豪雪と高度経済成長)
追い打ちをかける様に高度経済成長期に農村から都市へ働きに出られ、人口流出が進みまた豪雪などにより農山村は過疎化の一方となる。また都市部は人口増加により近隣の里山は開発され、団地やゴルフ場に変化していく。
S50年代中年ごろから、いよいよ安い輸入材により日本の木材需給率も下がり、木材価格の低下によって林業が停滞して、ますます手入れをしなくなる。せっかく植えたのに間伐などの管理が適正に行なわれなくなっていった。

このように日本の森は開発と放置で改変している!→これはどういう事かと言うと、多くの生き物がその急激な変化についていけず、消えようとしているということ。
見た目は豊そうな山に見えますが、量的には保持されていても、質的には非常に問題がある森林である。

森林を健全な状態で保全・保存していくことは、山の持主や行政の責任だけじゃなく、みんなの責任
いろいろな立場で、その責任や役割を果たしていくことが現在のまた、今後の課題でもあります。
   ↓
だれが守り人になるのでしょうか。
  ↓
ほおっておけん! 
自ら汗を流し活動しつつ、森の現状を伝える=もりメイト倶楽部Hiroshima設立の経緯

H9年 市民参加の森づくり事業『森林ボランティアリーダー養成講座』修了生が有志となって設立。
倶楽部は今年度で16年目。約160名の会員が。
地域の資源を守る住民を応援する「地域貢献プロジェクトの定例会」ほか、人工林を整備する精鋭部隊の「間伐部会」、主に雑木林や竹林を整備し、炭焼きやシイタケ栽培など人と森の関わりを考える「里山部会」、前記2部会の整備で出た木材を有効利用する「クラフト部会」、未来を担う子どもたちに森の重要性などを伝え、環境教育を行う「環境教育研究部会」が各々活発に活動をしています。
企業や学校など様々な指導依頼があります。
資金面での苦労はあるが、豊かな人財、仲間の笑顔に支えられ、生き生きと活動を続けています。

私自身、これだと思ったことに光を当て、楽しみながら少しずつ、今後もムーブメントを起こしていけたらと思っています。

Posted by IT at 12時30分

2016-2017年度

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2017 6/30Friday

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