卓話時間

第1747例会
2017年04月17日 (月曜日) 12:30
広島原爆障害対策協議会 平松恵一会長(RC会員)
同協議会健康管理・増進センター 藤原佐枝子所長(RC会員)
広島市医師会臨床検査センター  谷敷圭美センター長
第1746例会
2017年04月10日 (月曜日) 12:30
アメリカンドリーム代表 吉川浩司氏
第1745例会
2017年04月03日 (月曜日) 12:30
脚本家 鴨 義信氏

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第1428例会

2009年08月31日 (月曜日)

タイトル :
ゲスト卓話
「広島市の交通施策とマイカー乗るまあデー」の取り組みについて
卓話者 :
広島市道路交通局次長  �井 巌氏

広島市道路交通局次長  �井 巌氏

長期プロジェクト検討委員会では、8月10日の「広島市のエコチャレンジ」に続き、「広島市の交通施策とマイカー乗るまあデー」について、広島市道路交通局次長  �井 巌氏に卓話を頂いた。

 今日、本市の交通政策を取り巻く状況は大きく変化しており、市が直面する厳しい財政状況の中で、地球環境問題の深刻化や進展する高齢社会への対応、都市としての吸引力及び経済活力の維持向上が求められています。
 このため、これからの交通政策において、より重要となる取組の視点を明確にし、本市の交通における課題の再検証を通じて、交通政策の進路の全体像を示す「新たな交通ビジョン」を平成16年6月に策定しました。
 この「新たな交通ビジョン」の中では、これからの交通政策の理念を『ひと・環境にやさしく、活力ある広島の交通体系をめざして』と掲げ、力点を置くべき施策の方向性をとりまとめ、この施策の方向性にもとづき、様々な施策を展開しています。
 なお、政策理念ですが、高齢化や地球温暖化問題への対応、都市の活性化を図るなどの観点から、自動車に過度に依存するのではなく、「交通体系の軸足をより公共交通へシフト」することにより、自動車交通と公共交通のバランスの図れた交通体系を目指すというものです。
交通ビジョンには、3つの施策のコンセプトと8つの力点を置くべき施策の方向性を掲げています。
 施策コンセプト1は、「都市の活性化や都市生活の快適化に貢献する交通へ」です。その中の力点を置くべき施策の方向性として、1つ目は、「公共交通の生活インフラとしての充実・強化」です。具体的には、路面電車のLRT化やパスピーの導入などにより、公共交通サービスの向上を図り、利用促進を図ろうとするものです。
 2つ目は、高速性・定時制を備えた「経済インフラ」の整備です。具体的には、広島高速道路ですが、すでに1号線(安芸府中道路)6.5km、4号線(広島西風新都線)4.9km、3号線(広島南道路)の仁保ジャンクションから宇品のランプまでの2.6kmの区間が供用中で、今後の整備予定は、2号線(府中仁保道路)、3号線(広島南道路)の宇品ランプから吉島ランプまでが平成22年春に完成予定で、1号線から5号線の全線完成予定目標は、平成25年度末の予定です。
 3つ目は、「人にやさしい交通環境の整備」です。具体的には、歩道上の歩行者・自転車の視覚的分離を自転車交通量の比較的多い幹線道路を中心に整備を進めています。また、鉄道駅などの交通施設について、これまで、JR広島駅、横川駅、五日市駅及び新井口駅の下り線のバリアフリー化が完了しており、今年度はJR安芸中野駅、中野東駅のバリアフリー化を検討中です。また、高齢化が進む地域の生活交通を確保するため、現在、安佐北区の矢口地区と安佐南区の山本地区で乗合タクシーが運営されています。今年度は、黄金山地区への導入を検討しています。
 施策コンセプト2は、「都市の魅力づくりに貢献する交通へ」です。
 力点を置くべき施策の方向性として、1つ目は、「行きよい都心づくりのための交通」です。具体的には、西広島駅や横川駅、宇品新ターミナルにおいて、路面電車のJRや汽船との結節改善を行うなど、周辺部から都心へ行きやすくするための交通整備を行ってきました。今後の計画としては、路面電車については、広島駅、西広島駅からの短絡ルートの整備や、アストラムラインとJR山陽線との交差部に白島新駅を整備するなどの計画があります。
 2つ目は、「都心の回遊性・賑わいを創出する交通」です。具体的には、平和大通りの平和大橋の上流へ、専用歩道橋を設置する計画で、昨年度、デザイン案と設計予定者を公募・選定し、今年度から測量や設計に入る予定です。また、広島駅周辺の再開発と連動して、広島駅の2階レベルの高さで、新幹線口と南口を連絡する自由通路や新幹線口広場のペデストリアンデッキについて、今年度、調査・設計を行う予定です。
 施策コンセプト3は、「都市経営の効率化に貢献する交通へ」です。
 力点を置くべき施策の方向性として、1つ目は、「使う視点の重視」です。具体的には、バス走行環境の向上策として、バスが連続的に信号交差点をスムーズに通過できるよう、バス優先の感応信号制御を行うもので、県道広島三次線や曙通りにすでに導入しており、時間短縮などの一定の効果が上がっています。
 2つ目は、「民間活力の重視」です。具体的には、民間事業者が、都心部のバス停で、広告付きバス停上屋を設置しているもので、広告料収入で上屋の設置費や維持管理費を賄っています。現在市域内に47箇所設置しています。
 3つ目は、「交通需要マネジメントの重視」です。交通需要マネジメントとは、時間、経路、交通手段の選択や自動車の利用方法などの交通行動の変更を促すことにより、都市または地域レベルの道路の交通混雑を緩和する方法です。
 この交通需要マネジメントについて、広島市では、「マイカー乗るまぁデー運動」、「パーク・アンド・ライド」などに取り組んでいます。これらに加えて、新たな取組として「中心市街地における貨物配送車の共同集配化の導入に向けた検討」と「コミュニティサイクルの導入に向けた検討」を行っています。
 「マイカー乗るまぁデー」は、地球温暖化の防止につながることを目的として、クルマに過度に頼るライフスタイルを見直し、環境にやさしい行動を実践するよう、平成17年度から呼びかけているものです。
 平成17年度は、9月22日、23日の2日間で実施しました。
 平成18年度は、7月から毎月22日を「マイカー利用を控える日」と定め、一般公募により、名称を「マイカー乗るまぁデー」とし継続的に実施しました。
 昨年度の7月から、実施日をこれまでの月1回から、毎月2日、12日、22日の月3回に拡大するとともに、車の利用を控えた取組報告がいつでもできる常設型WEBサイト「マイカー乗るまぁデーくらぶ」を開設しました。また、本年の9月に、より多くの市民が楽しんで参加していただけるようWEBサイトをリニューアルするとともに、手軽に会員登録や取組報告ができるよう携帯サイトを開設することとしています。
 クルマで1人を1km運ぶのに排出される二酸化炭素は、テレビを5時間つけっぱなしにした際の消費電力の二酸化炭素量に相当します。例えば、自宅から数百m先のコンビニ、スーパー等に買い物に行く際、徒歩か自転車を利用していただくだけで、二酸化炭素削減にかなりの効果があり、交通渋滞の緩和だけでなく、温暖化対策に有効であるといえます。
 最後に常設型WEBサイト「マイカー乗るまぁデーくらぶ」の説明をさせていただきます。取組報告をすれば、二酸化炭素削減量やカロリー消費量、削減量ランキングなどが自動的に計算され、一目で確認できるようになっています。5人以上の参加者が集まれば、企業登録も可能です。「マイカー乗るまぁデーくらぶ」の登録企業については、各企業のご了解をいただいたうえで、サイト上に公表することもできますので、企業イメージの向上にも、お役に立てるのではないかと考えています。
 この「マイカー乗るまぁデーくらぶ」の登録会員数は、本年3月末時点で、約2,100人、団体登録数は64団体、取組報告の総数は、約20,900回に達しています。その結果、約72トンのCO2の排出量の削減が図られるなど、一定の効果が上がっています。
 「マイカー乗るまぁデー」の取組は『クルマを買うな』『クルマを使うな』といった取組ではなく、『賢いクルマの利用を心がけましょう』といった趣旨の取組です。中央ロータリークラブ様におかれましても、是非、この取組の趣旨に賛同していただいて、「マイカー乗るまぁデー」へのご支援、ご協力をお願いします。

Posted by 事務局 at 12時30分

2016-2017年度

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2017 6/30Friday

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