卓話時間

第1747例会
2017年04月17日 (月曜日) 12:30
広島原爆障害対策協議会 平松恵一会長(RC会員)
同協議会健康管理・増進センター 藤原佐枝子所長(RC会員)
広島市医師会臨床検査センター  谷敷圭美センター長
第1746例会
2017年04月10日 (月曜日) 12:30
アメリカンドリーム代表 吉川浩司氏
第1745例会
2017年04月03日 (月曜日) 12:30
脚本家 鴨 義信氏

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第1393例会

2008年10月27日 (月曜日)

タイトル :
職場訪問例会
「広島県赤十字血液センター」
卓話者 :
沖田 肇君

正面玄関には、血液搬送車が並ぶ

今年3月15日に行われた、奉仕プロジェクト委員会の「広島駅南口広場で血支援活動」の延長線上にあった「広島県赤十字血液センター」を会場にした、職場訪問例会が開催された。

広島県赤十字血液センター所長 沖田 肇君

最初に古代エジプト、ローマ時代から現代に至るその時代、時代の輸血の概況を述べた。血液が人間の生命の根源であるということは、古代エジプト、ローマ時代から人々は本能的に知っていたようで、その時代の王侯、貴族は病気治療の為、捕虜より採った血液の浴槽に浸かったり、捕虜の生血を搾り採りそれを飲んだという。口からの血液の取り入れはその後も続いた。
1616年、William Harveyが「血液循環論」を発表し、出血すれば循環血液が減少し、輸血をすれば救命され得るという理論を唱え、輸血の歴史の1ページが開かれた。
当時は輸血により、体の形質や、性格も伝わると考えていたようで、英国王立協会では真面目に羊の血液を輸血すると患者に角が生えるか、生えないか。おとなしい犬の血を獰猛な犬に輸血すると、犬の性質はどうなるかといつたことが真面目に議論されていたようである。
その当時、私が医師で、もし、現代の代表的、かつ対極的な美人女優のマリリン モンローとオードーリ ヘップパーンがいたならば、どちらかの血液をもう一方に輸血して見たいと考えたかもしれない。
1667年、フランスで子羊の血液が4人の病人に輸血され、その副作用(全身苦悶、血尿等)が報告され、溶血性不適合輸血の第一例目の報告となった。患者のうち一人が死亡したため、フランス、イギリスなどでは以後18世紀にかけて輸血は禁止された。
19世紀に入り、産業革命の波と共に医学も黎明期をむかえた。ロンドンの産科医、James Blundellが、分娩時大出血をおこした産婦10人に人血輸血を施行、その半数に好成績を収めた。これがThe Lancetという医学専門誌に掲載され、科学的な輸血の始まりとされている。
20世紀に入り、ウィーン大學のLandsteinerによりA,B,Oの血液型の発見、続いて各国で血液凝固剤クエン酸ナトリウムの開発がなされ、この2つの発見により、輸血の安全化・実用化が一気に進んだ。
我が国においても1930年の浜口雄幸総理大臣狙撃事件、1936年の二・ニ六事件などを契機に輸血の評価が高まった。
1937年、アメリカでFantusにより最初のBlood Bank(血液銀行)が組織され、ひき続く第2次世界大戦中にアメリカ、欧州に広がった。
戦後、日本でも血液銀行の組織化が進んだが、売血制度の弊害が山積したため、1964年のライシャワー事件を契機として、日本赤十字社を中心とする献血体制の方向付けがなされた。その後、凝固因子製剤によるエイズ事件、各種の輸血後肝炎の問題等をよき教訓として現在では世界にも誇りうる、血液供給体制が構築されつつあるが、少子高齢化社会の進展に伴う若年献血者の確保、安全かつ良質な血液製剤を採取、供給するための費用の増大など多くの課題が山積している。
*卓話終了後、3班に分かれて、検査、製剤、供給部門の見学を行った。


検査工程を見学

製剤行程を見学


Posted by 事務局 at 12時30分

2016-2017年度

本日の広島中央RCの予定

2017 6/30Friday

本日の広島中央RCの予定はありません。

これからの広島中央RCの予定

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予定更新までもうしばらくお待ちください。

今月の予定と例会変更

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