例会記録
第1743例会
2017年03月13日 (月曜日)
【場所】リーガロイヤルホテル広島 【ロータリーソング】われらの生業
- 本日のプログラム
- ゲスト卓話
「今年のカープ」 - 卓話者
- 広島東洋カープOB 大野 豊氏
- 担当
- プログラム
- 祝事等
- ・連続出席表彰(7名)
・結婚記念日(12名) - 会長時間
- ○新規米山記念奨学生受入報告と米山記念奨学会からの世話クラブに対する委嘱状披露及びカウンセラー(長場会員)に対する委嘱状伝達
「地域活性化の起爆剤としての美術館と現状」
本日は、大野豊さんにお忙しい中お越しいただき、お話をお伺いできますことを感謝いたします。
今日は、私が関わっております奥田美術館を念頭に、文化的視点から美術館の現状について考えてみたいと思います。
現在は全国的に見ても美術館を取り巻く現状は厳しく、「美術館冬の時代」といった言葉も囁かれています。公立の美術館においては、設置者側(県や市、議会など)が財政危機を理由に、「美術や音楽よりも福祉や道路整備を優先すべき」「美術館は贅沢である」「赤字は出せない」といった意見を現場に下ろしてくることもしばしばと聞きます。
その一方で、美術館擁護派の意見もあり、それは「芸術文化は人間の根源的欲求に沿ったもの」という考えに基づいて、「これからは余暇を楽しみ、心のゆとりを大切にする時代である」「文化の価値は数字で測れるものではない」といったものです。
芸術文化は「余暇」や「趣味」の対象から、今や生活の中心になりつつあるのです。
これからの時代、芸術文化は、都市部だけでなく、中山間地域再生の切り札になると考えています。それを、三次市の奥田元宋・小由女美術館を例に少しお話したいと思います。
この美術館は、三次市出身の日本画家奥田元宋と、その夫人で人形作家の奥田小由女のお二人の作品が三次市に寄贈されたのを受けて計画が進みました。平成18年4月にオープンし、10年目の昨年10月には入館者100万人を達成しました。
美術館には「観光資源」という大きな側面がありますが、奥田元宋・小由女美術館では、郷里の生んだ偉大な芸術家を紹介することによって、地域住民が地元の誇りを感じる場所となっています。
また、日本を代表する建築家の一人である柳澤孝彦氏が館を設計しており、四季の変化の美しい自然と調和した美しい建築空間が一つの優れた芸術作品ともなっています。
そして、特に力説すべきところは、ボランティアの活躍だと思います。この美術館では、受付・案内、作品解説、お茶室運営、さらには印刷物の発送や清掃など、多方面で250名のボランティアスタッフが生き生きと活動されています。
地域住民で美術館を支えており、また人々が集い交流する場としても機能しているのです。全国的に見ても非常に先駆的な試みを行なっている美術館であると言えます。
奥田元宋が主要なモチーフとして繰り返し描いた「月」に着目し、「日本で一番、月が美しく見える美術館」として、ロビーから美しい月が鑑賞できるよう設計段階で工夫されています。
満月の日は夜9時まで夜間開館し、ロビーコンサート等を行なっていることは、次第に広く知られるようになりました。
美術館が地域活性化の起爆剤となるためには、つねに多彩な魅力を放ち続けなければいけません。
3月1日から、没後45年・放浪の天才画家「山下清展」が始まりました。「日本のゴッホ」とも呼ばれた山下清は、正規の美術教育や画壇とは無縁の場所で、個性的な作品を作り続け、今も幅広い層からの支持を得ています。
彼をモデルにした映画やドラマなどの影響もあり、放浪先で精力的に絵を描いていたイメージがありますが、実際は眺めた風景を驚異的な記憶力で頭に焼き付け、旅から帰るとそのまま貼り絵で再現したといいます。
4月16日まで開催しておりますので、ぜひ県北の春の訪れを楽しみにご来館ください。 - 幹事報告
- ◎BOX配布物の確認
①理事役員会議事録・4月例会プログラム・会報1月号
◎回覧物
①次年度第1回クラブアッセンブリー出欠表(3/17〆切)
②職場訪問例会出欠回答(3/27〆切)
③がん予防セミナー出欠回答表
◎次週3/20(月)は振替休日の為例会は休会 - 理事役員会
- ◎例会終了後12F「ライラック」にて次年度第4回定例理事役員会開催
◎例会終了後ロビーにて第3回R財団100周年記念イベント実行委員会開催
- 委員会報告等
- ◎職業奉仕 : 四つのテスト唱和
◎出 席 : 出席報告