- 本日のプログラム
- ゲスト卓話
「1200年の時空を超えて」 - 卓話者
- 大本山大聖院座主 吉田正裕様
- 担当
- プログラム
- 祝事等
- ・結婚記念日(5名)頼岡 嶋本 原田 橋本明 舛岡
- 会長時間
- ◎ゲスト卓話 大聖院座主 吉田様の紹介
◎上海旅行の思い出について
・高層ビルの林立状況(広島との違い)
・夜景の素晴らしさ
・蘇州とのとがい
・工芸品の販売など - 幹事報告
- ・BOX配布物
(1)10月プログラム
(2)会報8月号
(3)会員名簿追加事項
(4)古切手類収集に関する情報
・例会のお知らせ
次週、次次週は祝日及び振替休日の為、例会はありません。
次回は来月10月1日となります。
・地区大会登録について
現在14名の登録をいただいておりますが、追加・変更・取消の期限が今週1
4日(金)となっておりますので、該当事項があれば早めに事務局までお知らせ下さい。・地区大会「新会員アワー」参加募集について
入会三年未満会員が対象、持ち時間は一人3分でロータリークラブに対する疑問・意見をスピーチして頂く - 理事役員会
- ・本日例会終了後4階「松の間」にて入会3年未満会員対象の研修セミナーを開催
- 委員会報告等
- ・職業奉仕=禁煙例会・四つのテスト唱和(ロータリーソング終了後実施)
・出席リーダー=出席報告
・ロータリー財団委員会=愛のコイン箱
・国際奉仕リーダー=使用未使用古切手類収集
卓話時間
「1200年の時空を超えて」
大本山大聖院座主 吉田正裕様
宮島の大聖院は昨年、開創1200年を迎えました。宮島といえば「神の島」、厳島神社が有名ですが、8つのお寺がございます。今日は、宮島や仏教のこと、大聖院のこと、真言宗の教えをかいつまんでお話しさせていただきます。
真言宗にはたくさんの派がございまして、大聖院は京都の仁和寺を総本山にする御室派の寺に属しています。皇室関係の方が住職をする門跡寺院の筆頭が仁和寺でございます。1201年前、大同元年(806年)に弘法大師・空海が宮島に入られて修行をされたのが大聖院の初めといわれています。明治の神仏分離令で分かれましたが、1000年近くにわたって神仏習合の時代がございました。その当時の大聖院は、厳島神社の社殿に僧侶が行って祭祀を行う総本坊でした。社殿や多宝塔、五重塔、千畳閣なども仏教建築ですし、宝物には国宝「平家納経」もございます。宮島は神仏習合の名残をよく残した場所であり、神様と仏様が混在していることを改めて見ていただきたいなと思います。
仏教の話を少しさせていただきます。お釈迦様は29歳で出家されて35歳で悟りを開かれ、45年間インドの各地で教えを説かれました。お弟子さんたちがその教えを書き留めたものがお経ですが、時代とともにどんどん進化しています。出家した人たちだけでなく、みんなを救いましょうという大乗経典が生まれました。代表されるお経には大般若経、般若心経などがございますが、中心となるお経によって宗派が分かれております。仏教というのは、「良いことをして悪いことをしない、心を磨くこと」。分かっていても、実践することはなかなか難しいわけでございます。
真言宗の教えを端的にいうと「即身成仏」―この世にこのまま仏になることができるということです。お大師さんは「亡くなって成仏するのは当たり前、生きている時から仏にならなければならない」と言われています。では、どのようにしたら仏になれるのか。言葉でしゃべること、体で何か動かしていること、心で思うこと―この3つが仏と同じような状況になった時、この身このままで仏になることができると言われています。人間は、むさぼりの心、怒りの心、愚痴の心という「三毒」を持っています。これを取り除いてやれば、本来持っている仏の心が出てきます。仏になったと同じような気持ちで生きていきなさい。人に対する優しい行い、思いやりの言葉、そういう気持ちを持って生きていきなさいということですね。怒りの心が出てきた時には懺悔をし、次の日こそは仏のような生き方をしていくことを繰り返して、少しでも仏のような生き方を長くしなさい。これが真言宗の「即身成仏」という教えであります。
スリランカのお坊さんが追悼の言葉で、「人間は生きていても死んでいる人もいるが、死んでいても生きている人がいる」と言われておりました。日本においては「人間は2度死ぬ」という言い方をしますけど、1度目は肉体的な死、その方のことを誰もが偲んだりしなくなった時に2度目の死をお迎えだと言います。生きている時にいかに生きるか、それが人間にとって一番大切なことではないかと思います。1200年祭記念事業に花を添えていただいたダライ・ラマも、「相手に対して思いやりの心を持って、仏のように生きていかなくてはいけない。一番大切なのは実行することだ」と言われましたが、心を磨く行いを実践していただく。これが一番大切ではないかなという気がいたします。(了)