- 本日のプログラム
- ゲスト卓話
「広島の名水」 - 卓話者
- 広島国際学院大学教授
地域協同教育センター所長
佐々木 健 様 - 担当
- プログラム委員会
- ゲスト
- 【GSEチームメンバー】
ジル ゲイツ(ロータリアン)
レベッカ アンドリュース
スティーブン ボリポ
レニー グレック
フィオナ シェパード - 会長時間
- 本日は、当地区が現在受入しております9380地区オーストラリア タスマニアより来日されたGSEのメンバー5人が例会を訪問しておられます。また、今回の受入につきましては、田原ガバナー補佐のご尽力に感謝致します。
リーダーのジル ゲイツさんをはじめメンバーの皆様の訪問を心より歓迎致します。メンバーの皆さんは、10月26日まで2710地区に滞在され、当地区には10月2日まで滞在される予定です。今回の広島そして日本への訪問が実りあるものになるよう心よりお祈り申し上げます。また、本日の例会を楽しんでいただければと思います。
・ 田原ガバナー補佐よりGSEメンバーの紹介
・ GSEメンバーによる自己紹介
・ GSEメンバーによるタスマニアの紹介 - 幹事報告
- ・ロータリーレート変更
10月1日より1ドル106円に変更(今月108円でした)
・BOX配布物の確認
(1)会報8月号
(2)創立30周年記念行事ご案内
(3)GSEチームリスト
(4)「久行のひとこと」広島東南RC久行会員より
・回覧
(1)ロータリーカレンダー(在広RC協同)
希望者は部数(最低2部)を記入
(2)最新版「ロータリー情報集」注文書 2008・2009(第11版)
再度回覧、前例会で未記入者は必ず回答のこと - 理事役員会
- ・本日例会終了後1F「コルベーユ」にて30周年総務委員会開催
- 委員会報告等
- ・出席 : 出席報告
・ロータリー財団委員会 : 愛のコイン箱(ポリオ寄付指定)
・国際奉仕 : 使用未使用古切手類収集
卓話時間
ゲスト卓話
「広島の名水」
広島国際学院大学教授
地域協同教育センター所長
佐々木 健 様
1広島は名水が多い
広島には多くの名水が分布しています。広島の名水の特徴はカルシウムやマグネシウムの低い軟水であり、きれい(清冽)で、鉄分の少ない水であることです。広島の名水は水質的には日本一の名水といっていいと思います。それは、世界遺産、屋久島の縄文水、白神山地の名水など、地元でも、観光客なども日本一といっている名水と水質的に変わらない軟水の名水だからです。一方、これらの軟水はいろいろな成分の溶出力が強く、軟水があることで、お好み焼き、もみじ饅頭、上田流のお茶、名水パンなど独自の食文化を築いてきました。マツダの自動車産業も、この軟水名水があったからなり立っているといわれます。
2名水と健康そして汚染
広島の名水は健康によいといわれます。花崗岩地質からの湧き水はラドンを含むことが多く、弱放射能温泉として知られていますが、ラドンを含む名水は飲んでも健康によいのです。軟水でとてもおいしく、しかも健康に良い名水は、全国的に見てもまれなのです。貴重な財産と言えると思います。
しかし、最近、生活排水などで名水が汚染されてきています。大量の食べ物などが流されると、ヘドロ化して蓄積し、名水が損なわれることが多くなってきました。また、少しの生活排水の流出でも、窒素やリンの働きにより、藻が繁殖し、それが腐ってヘドロ化することも明らかになってきました。生活排水対策は、太田川を守り、広島の水環境を保全する重要な課題です。
一方、人家や工場のない山の中でも、ヘドロ化がすすんでいます。これは、高齢化などにより里山を放置することで、山の倒木や枯葉が腐ってヘドロ化しているものと思われます。太田川は豊かな川ですが、源流部からの汚染が進みつつあり、これは広島の将来にとって由々しきことです。森林の適正管理もこれからの広島の水環境を守る、重要な課題です。
3お酒と名水
日本酒醸造と水とは密接な関係にあります。硬度が高いと酵母の栄養になり、醗酵が進行し、お米の等分を食いきりアルコールがたくさん生成するため、辛口、男酒になります。軟水だと醗酵が緩慢になり、糖分が残留し、甘口、女酒になります。
西条は日本3大名醸地として有名ですが、ここも水は、軟水ではなく中硬水と呼ばれる、硬度のやや高い水です。灘ほどは高くなく、京都伏見の水に近いのです。したがって、広島でも西条で酒が造りやすかったので、西条が名醸地として有名になりました。しかし、広島の多くの地域では、安芸津の三浦仙三郎が開発した「軟水醸造法」でお酒を造っています。この技術はハイテクで、どのような水でも醗酵をうまく行うことができ、全国の日本酒醸造に適用されています。広島の軟水をうまく使って、すばらしいさらっとした酒を造っているのです。また、広島の酒は、変質しにくいことで知られています。呉の千福の酒などは、「赤道を越えても腐らない」といわれ、南方の戦地でも、呉と変わらないお酒が飲めて、海軍の軍人を喜ばせたそうです。
また、最近、日本酒は身体によいことが実証されつつあります。脳卒中、肝硬変、脳血栓防止などはむしろ日本酒を飲むことで減少するといわれています。また、老化防止、認知症防止などにも日本酒が効果のあることが注目されています。焼酎もいいのですが、日本酒ももっといいのです。焼酎は良、日本酒は良くないというのは全くの誤解です。適度(日本酒は2合以内)ならば、むしろ健康に良いのです。まさに百薬の長。健康志向もあり、日本酒を飲む人が増えているのもいいことだと思います。特に、軟水で醸造した、さらっとしておいしい、悪酔いしにくい広島酒を飲まれることをお勧めします。