- 本日のプログラム
- 新会員卓話
- 卓話者
- 嶋本文雄君
- 担当
- プログラム
- 祝事等
- 入会月会員 : 浜田、栗栖、小佐古、堀江君
- 会長時間
- ・献血支援活動報告
3月15日(土)快晴に恵まれて広島中央ロータリークラブ奉仕プロジェクト委員会のメンバーを中心に広島駅南口広場で日本赤十字の献血支援を行った。
・事前に紹介カードを配布したことで多くの方々の献血を受けることができた。
・ご夫婦で朝早くから広島駅広場の街頭に立っていただいた金井、田原会員、それと高齢にもかかわらず長時間頑張っていただいた深瀬、柚木会員に感謝します。 - 幹事報告
- ・月間訂正
先週配布した4月プログラムに誤って識字率向上月間とお知らせしていますが、
正しくはロータリー雑誌月間ですので訂正します。
・健康診断(人間ドック)のご案内を配布しておりますのでご確認下さい。
申込締切3/28(金) - 委員会報告等
- ・出席=出席報告
・ロータリー財団委員会=愛のコイン箱(ポリオ寄付指定)
・職業奉仕=健康診断(人間ドック)の説明とお願い
卓話時間
新会員卓話
嶋本文雄君
我々の環境についてー健康科学科が目指すものー
県立広島大学は、2005年4月県内の3つの県立の大学が統合してできあがった大学で、広島キャンパス、庄原キャンパス、三原キャンパスかあります。広島キャンパスには人間文化学部(国際文化学部(入学定員85人)、健康科学科(35人))、経営情報学部(経営学科(60名)、経営情報学科(40名))、大学院(総合学術研究科;人間文化学専攻(修士課程 10名)、経営情報学専攻(修士課程20名)があります。また庄原キャンパスには、生命環境学部(生命科学科110名)、環境科学科(55名)、大学院(総合学術研究科;生命システム科学専攻 博士前期課程 20名、後期5名)があります。さらに三原キャンパスでは、保健福祉学部(看護学科(60名)、理学療法学科(30名)、作業療法学科(30名)、コミニュケーション障害学科(30名)、人間福祉学科(40名))、大学院(総合学術研究科;保健福祉学専攻(修士課程 20名))があります。
健康科学科とは、生活習慣病・メタボリックシンドロームの予防をはじめとして「一次予防」の視点に立脚して,生体科学,栄養・食品科学,健康スポーツ科学,健康管理科学について,幅広く系統的に学ぶことができる,全国的にも数少ないユニークな学科です。健康科学科は、長寿化社会におけるクオリティ・オブ・ライフの向上や生涯にわたる健康の維持・増進と心身の調和的発達等の問題について,積極的な取組みができる人材育成を目標としています。
健康科学科の特色としては、1)4分野からなる多彩なコメディカル教育の提供すなわち、専門分野として,生体科学,健康スポーツ科学,栄養・食品科学,健康管理科学の4分野を設定し,それらから総合的,体系的に履修することにより,健康科学に関する多様な知識と視点を十分に修得できる専門教育をします。2)多様な内容を持つ多数の実験・実習科目の提供、すなわち健康科学に関わる実践的視野を養成するため,基礎から応用まで多数の実験・実習・演習科目を設定しています。3)管理栄養士国家試験受験資格の取得ができる科目構成を実現します。このように人間の健康を多方面から考え実践し、社会のため、ヒトのための奉仕のできる人材を目標にしています。
一方現在我々の多くの病気(生活習慣病)は、高度の文明社会が原因でおこっています。すなわち自動化、長寿化、栄養の過剰、地球環境の破壊によって運動不足、競争社会のアンバランス、肥満等が起こり発症しています。この地球環境では、オゾン層の破壊、地球温暖化、森林の破壊、酸性雨、海洋汚染、放射能汚染が問題になっています。人間それぞれが自分を守り、皆で地球の環境を大切にしなければ、地球も病気になってきています。
このような我々の環境で、日本ではいままであまり問題になっていなかったものに、目に見えない電磁波があります。この電磁波には、医療用のガンマー線、X線から赤外線、携帯や電子レンジなどの高周波電波、さらにテレビなどの家電製品、送電線からの低周波電波があり、我々の高度文明の生活に重要なものばかりです。
しかし約30年前米国のWertheimerらにより小児白血病の発生と変圧器、送電線からの低周波電磁波との相関が疫学的調査で指摘され、全世界で健康リスクの評価の調査が疫学的、実験的に行われました。1993年から6年間わたって行われた有名な米国の電磁波ラピッド計画では、疫学的には小児白血病との関連性はあるが、細胞や動物などの実験では、一貫した研究報告がないことから、科学的根拠が乏しいという結論でした。1996年から10年間のWHOの国際電磁界プロジェックトがありますが、ようやく2007年の6月18日低周波電磁界に関する「環境保健基準」の公表がされ、小児白血病にかかる確率が高まる可能性があるとして、各国に予防策をとるように勧告しました。特に米国、日本には低周波の基準値がありませでしたが、日本では経済産業省原子力・保安院「電力安全小委員会電力設備電磁界対策ワーキンググループ」が昨年6月にやっとスタートし、電磁波の急性障害をおこす基準値(100(50Hz)、83(60Hz)μT)が作られました(高圧電線等を扱う職業の人にとっては重要な基準値)。今年電磁界対策ワーキンググループ最終報告がされる予定です。しかしその案では、一般市民が暴露され慢性障害を引起す可能性がある0.4μTの基準値は、経済的なことを考慮して今回は基準値を設けないようです。今後更なる研究が必要であるという結論になる予定です。
経済を重視するか、健康(人間)を重視するか国民は選択しなければいけない。ゆとりの教育世代は、今からの地域、国家を担う若者です。 その世代には「思いやり、助け合い、補い合う」という我が国の高い精神性や精神文化が次第に失われつつあるといわれていますが、やはり教育の責任です。すべての人に奉仕し職業を通じて地域社会に貢献する確かな職業観と品格と見識にあふれた人間力を身につける必要があります。教育基本法の改正で「職業と生活に関する教育の重要性が我が国における教育目標の一つ」され仕事を通じて社会に奉仕することの尊さを伝える職業教育をし、健康的な人間、社会(環境)を考え、行動できる人材を教育することが健康科学科の使命と考えられます。