- 本日のプログラム
- ガバナー公式訪問
- 卓話者
- RI第2710地区ガバナー 永冨 稔(ながとみみのる)氏
- ゲスト
- RI第2710地区グループ7ガバナー補佐 森井紀夫(もりいみちお) 様
RI第2710地区随行幹事 井上隆雄(いのうえたかお) 様 - 会長時間
- ・入会式(永田富恵)
- 幹事報告
- ・BOX配布物の確認⇒公式訪問資料・会員満足度アンケート集計結果・ロータリー財団及び米山寄付依頼
・ロータリーレート変更のお知らせ
12月1日より1ドル118円に変更(現行は112円)
・次週例会のお知らせ
創立27周年記念夜間例会/18:00/リーガロイヤルホテル広島
*昼間の例会はありませんのでお間違いなく! - 理事役員会
- ・本日例会終了後3階安芸の間にてフォーラムを開催します。
- 委員会報告等
- ・出席委員会=出席報告
・社会奉仕委員会=愛のコイン箱
・国際奉仕委員会=使用未使用古切手類収集
・ロータリー財団,米山奨学委員会=寄付依頼
・親睦活動委員会=創立記念例会同伴者の出席お願いと当日アトラクション紹介 - その他
- 100万$食事
卓話時間
2005~2006年度RI第2710地区ガバナー公式訪問
永富 稔ガバナー
ガバナー卓話
各クラブ公式訪問では「100万ドルの食事」の実践、本当に粗末な食事をと思いましたが、食べ物によって健康は保たれる思い、言うのを止めました。今日は和食のご馳走で、言っておけばよかったなあと今思っています。
ロータリーのマーク付きのこの服は、アメリカに注文したのですが、アメリカは大雑把で日本のようにきちんとしてない。がぼがぼ、それで直してもらいました。冬服なのに7,8,9月着て回れと。回れませんよ、暑いのに。涼しくなり着れたのですが、これにはお金がたくさんかかっているので長く着ようと思っております。
今日の30分を有効に使うために「ロータリーの奉仕」をお配りしました。「一般奉仕」と1番上に書きました。金銭奉仕、物質奉仕、労力奉仕、無料で教えてあげる頭脳奉仕というのがあります。一般的に奉仕とはすべて自分のものをさしあげるわけです。それなのにHe profits most who serves best「奉仕するもの最もよく報いられる」、そして今年度のターゲットService Above Selfこの二つのことば(今は女性も会員ですからHeをTheyに変えていますが)、新入会員のかたは「なぜ奉仕が報酬なのか」おわかりでしょうか。
私たちのロータリーは職業奉仕が根幹になっています。職業を誠実に気配りし、工夫し、努力しなさい。そうすれば必ずお客様は満足し信用する。今度もあそこをとなります。そういう人間関係が続いていくことで信頼関係が生まれる。そのようにしなさいというのがThey profits most who serves bestの一つの解釈です。この解釈が一番わかりやすく、生活の中で最もとけこみやすい。品物を売りお金をもらうときに信頼をもらう、そういう仕事をしなさい、とロータリーは言っているのです。
私は世界恐慌の年1929年生まれです。その時ロータリアンの会社はどこもつぶれなかった。それは先輩がThey profits most who serves best、Service Above Selfを一生懸命守ったからですね。私の年度はこの精神で公式訪問したいと思います。
会社へ行くと、誠実という額が社長さんの後ろに掲げてあることが多いです。ある社長が「うちの従業員がトイレをお客様に丁寧に教えてあげたこと、また違う階ではわざわざトイレまで連れていったことで、うれしかったとお電話をいただいた」と。なんでもない気配りがどれだけ効果があるかということです。その社長は「常日頃従業員に言っていたことがこういうふうに現われてうれしい」と言われていました。
誠実な気配りと工夫は大事と思います。瀬戸田の耕三寺の社長さんに、真っ白の大理石が敷き詰めてある山の上に案内してもらったのです。モニュメントが飾ってあり、イタリアから大理石を運び、ある芸術家に作ってもらったと。随分のお金でしょう。自分の祖父が大砲の砲身を合理的に作る方法を考えて財をなしたそうです。
昨日は府中の40周年に行って来ました。会長さんは衣料から転じて、模型ヘリコプターを作り大きな財をなし商工会議所の会頭もなさっておられます。天下に名前が響きプロジェクトXでも出られた方です。
地区大会では林兼産業のハムを出しました。林兼は鯨でもうけ、大洋ホエールズという球団まで作られたところ。その真壁さんが「10年同じ仕事をしてたらダメなんだよ」と。それで今度宮崎で黒豚を飼育、ハムに変えた。成長する会社は耐えず先先を読んで工夫し脱皮する。それが工夫です。トップあるいはトップにまつわる重要なメンバーは絶えず自分の企業は、他所と違うものをどのように作っていくか、これが大きな問題です。私は誠実、工夫、努力していけば「他所は倒れてもロータリアンは1軒も倒れなかった」というその道にいけると思います。「ロータリアンらしくない」と言われる人もありますが、そういう意味でしっかりもうけていただかねばいけない。
常夏の無人島に漂着したとします、山に行けば果物、海に行けば魚、砂を掘れば貝がとれ食うものにさしつかえない、着るものも裸でいい。気楽ではあるが寂しい。そのとき一人また漂着します。するとここで約束がうまれます。君は山、僕は海と。そして3人目が漂着。今度は女性であったとなるとことは厄介になりますね。その延長線上が島国日本の1億2000万人です。ですから法律を作らないと統制がいかない。しかし法律だけではいけない。そこに道徳がいります。そうして今平和に暮らしているんです。昔物々交換だったのも貨幣で便利になった。しかしおぎゃーと生まれてもお金が無いと生活できない。お金を得るには絶対に職業がいるということ。その職業をロータリーは根幹においたんです。先輩はえらいなあ、この考えはすばらしいと思います。もうけることにより家族を養う、そして従業員の生活を守る。余分を超我の奉仕の心を持って気の毒な人に回しましょう、これがロータリーです。
ロータリアンとはいったい何かというと、(1)衣食住が足りている。(2)職業を持っている。(3)職業倫理観を持って実行している。(4)思いやりと寛容の心を持っている。(5)継続的に寄付ができる人です。ロータリーは寄付寄付というから辞めたという人があります。それは博愛の心が無い人、その方はロータリーにいる意味はありません。
私の若いころ、おばあさんが「おじいさんは私が作ってもなにも食べない、助けて」と。見ると口は歯槽膿漏。歯を抜いてあげました。おばあさんは「良かった、良かった。郵便局で金をおろしてくるから」と言って帰りました。しかしお金は持ってこなかった。あのおばあさんもプライドがありお金が無いと言えない。うそを言ってでもおじいさんを助けたんです。そのとき私は健康で仕事ができ、お金が入ってくる、有り難いと思いました。で、今私は、『自分の仕事を十分やってきた、一生子どもの世話にならず食べるだけの蓄えはある、子どももあとを継いでくれた、家内もあとをついてきてくれる、孫も一生懸命勉強し、友達もみないい人ばかり、そしてロータリーに入らせていただき地元や世界の気の毒な人を助けることができた』ということを思いながら棺桶に入れたら幸せだろうと思います。それぞれの人生観で、おれは好きなだけぜいたくしたと満足するのもいいかもしれないが、自分の100ドルのお金が世界にまでいった、ぼくの一生はよかったなあと思います。利益を得なかったら人を助けられません。ゆとりあってこそ奉仕です。一生懸命働いてゆとりを作らないといけない。
下関のおいしいお寿司屋さんで家内と一杯やって上のお寿司を食べるとほぼ2万円。アメリカでリレーで箱に缶詰や乾パンをつめる勤労作業がありました。そのときの昼食が本当に粗末なパン2つとスープ。翌日会長は「みなさんには超我の奉仕の実践をしていただきました。浮いたお金はこの食料にあて難民に回ります」と。それを思いだし、家内に「今度からは回転寿司へ行こうよ」と言いました。超我の奉仕を説明するとき回転寿司の話をすると大笑いに、ようわかったと言われます。難しいことばで言えば利己と利他の調和の人生哲学。要は自分の欲望を抑えて人の為に尽くしてあげよう、これがロータリーの精神です。博愛の心でロータリー活動に励んでいただきたいと思います。有難うございました。
(了)