- 本日のプログラム
- ゲスト卓話
「なぜ日本酒がおいしくなっているのか」 - 卓話者
- 独立行政法人 種類総合研究所研究企画
知財部門部門長 山岡 洋氏 - 担当
- プログラム/会長
- ゲスト
- 米山奨学生:李 在鉉君
- 祝事等
- ・会員誕生日(6名)
・配偶者誕生日(6名) - 会長時間
- ○海外からのビジターへバナー贈呈(自己紹介有り)
Kees van der Pol,Mayumi van der Pol
○入会式(古川善也 君)
*会長より四つのテスト・バッチ(会員証は次週渡し)
*花束贈呈
*推薦者(土肥会員)より紹介と新会員の挨拶 - 幹事報告
- ◎BOX配布物の確認
①雑誌類=ロータリーの友誌・ガバナーズレター
②「エコ・ドリーム運動」5月分取組表
◎回覧物
①最終夜間例会出欠表(6/6締め切り)
②田原ガバナー年度決起集会出欠表(6/20締め切り)
③地区大会出欠表(6/24締め切り) - 理事役員会
- ・本日18:00より「旬魚きっ川」にて理事役員会、18:30より
同会場で新旧理事役員引継会開催 - 委員会報告等
- ◎出 席 : 出席報告
卓話時間
ゲス地卓話
「なぜ日本酒がおいしくなっているのか」
独立行政法人 種類総合研究所研究企画
知財部門部門長 山岡 洋氏
清酒は、ビールやワインと同じ醸造酒であり、日本の伝統的なお酒です。清酒は、日本人の主食であるお米を原料にしていますので、私たちの生活に深く根ざし、独自の飲酒文化を形成してきました。近年は、海外でも日本食に興味を持つ方が増え、清酒も海を越えて世界中の多くの方々に飲まれるようになりました。
なお、平成27年12月25日から、国内産米のみを使い、かつ、日本国内で製造された清酒のみが、「日本酒」と名乗ることができるようになっています。
そうした日本酒がなぜおいしくなっているのかについて、いくつかその背景を説明いたします。
1.特定名称酒
平成元年当時、酒造技術の発達や消費の多様化にともなって、吟醸酒、純米酒、本醸造酒といったさまざまなタイプの清酒が店頭で見られるようになりました。しかし、その表示には法的なルールがなかったので、消費者にはどのような品質のものかよくわからない、という声が高まりました。そこで平成元年に「清酒の製法表示基準」が定められ、平成2年4月から適用されています。
この表示基準では、①吟醸酒、純米酒、本醸造酒といった特定名称を表示する場合の基準を定めるとともに、すべての清酒について、②清酒の容器などに表示しなければならない事項の基準、③清酒の容器などに任意に表示できる事項の基準、④清酒の容器などに表示してはならない事項の基準が定められました。これらは、消費者の方の商品選択の大きなよりどころとなっています。
この表示基準で定められている特定名称酒の比率は徐々に増加していまして、平成26酒造年度では30%を超えています。このように、付加価値の高い商品の比率が高まっていることが要因の一つであると考えられます。
2.品質の多様化
表示基準では、③清酒の容器などに任意に表示できる事項として、原酒、生酒、生貯蔵酒、生一本、樽酒の基準が定められています。これらは、それぞれ品質に特徴のある日本酒ですが、これら以外にも、ひやおろし、搾りたて、長期熟成酒(古酒・秘蔵酒)、低アルコール清酒、活性清酒など様々なタイプの日本酒が販売されています。
また、香りについては、フレッシュでフルーティーなものから落ち着いた深みのある香りのものまで、味についても、甘口・辛口の違いだけでなく、軽快なものから重厚で膨らみのあるタイプのものまでと、多種多様な品質の日本酒があります。
最近では、発泡性のある日本酒もよく目にするようになりましたし、燗酒も見直され始めています。品質だけでなく、飲み方についてもバラエティがあり、同じ日本酒でも提供のされ方によって味わいに違いが出てきます。
このように、味わいや楽しみ方のほか、料理との組み合わせを変えることによっても、様々な印象を受けることになります。「(以前に比べて)日本酒がおいしくなっている(変わってきている)という感じを持つようになった。」ことには、多くの面での多様化が影響していると考えられます。
「日本酒は奥が深いお酒」と思われる方が多くいらっしゃるかもしれませんが、酒類総合研究所のホームページでは、「お酒の情報」として皆様の参考となる情報を多数掲載しています。ご興味のある方は、一度ご覧いただきますとともに、ご意見等をお寄せいただければ幸いです。