- 本日のプログラム
- ゲスト卓話
「東日本大震災の金融経済情勢と地方経済への影響」 - 卓話者
- 日本銀行広島支店支店長 米谷達哉 様(広島RC所属)
- 担当
- プログラム
- ゲスト
- 米山奨学生:張 君 くん
- 祝事等
- ・会員誕生日(2名)
・配偶者誕生日(5名) - 会長時間
- ・台中西区RC訪問報告
・米山奨学生に終了証贈呈
・米山奨学生カウンセラーに感謝状贈呈
・ロータリーの友9月号紹介
9月1~3日にかけて土肥直前副会長のお世話で台中西区ロータリークラブを訪問してきました。主たる目的は出崎直前会長時に台中西区ロータリークラブから東日本大震災に対して多額の義捐金を頂いたことに対するお礼と、クラブ
として日本赤十字社に寄付したことに対する日本赤十字社からの表彰状、記念品の贈呈を行うことでした。
参加者は直前会長、副会長ご夫妻、金井会員ご夫妻と随行員として小生と吉川幹事の計8名です。2週間前に突然訪問が決定され、にわか構成の訪問団となりましたが、チームワークよろしく各自が持ち味を発揮し有意義な訪問となりました。授与式の詳細は出崎直前会長から何らかの形で報告していただきたいと思っています。
さて小生は2回目の訪問ですが相変わらず熱烈な、家族ぐるみの歓迎を存分に受けました。台中市内の案内では、街全体に活気、活力があふれ、道行く人々にも自信めいたものが見受けられ日本との大きな差を感じました。
例えば日本人の設計による非常にユニークな構造をした、3つの劇場を持つ壮大なオペラハウスの建設現場を案内され(シドニーの名物となったオペラハウスに匹敵するものかもしれません)、また昨年完成したホテルのような超近代的市庁舎の一角に、身障者が作ったモダンなパン屋さんなどが店舗を出しており、バランスのとれた市政を垣間見ることができました。シャッター通りの多い日本とは勢いが違い、ちょうど日本の高度成長期に当たる印象を受けました。
クラブは家族同伴の例会が月に1回開かれるようで家族間の結びつきが非常に密接で、これが災いしてか女性会員が一人もいないようで、いずこも奥さんの目が怖いようです。
3日目にクラブ間での友好をさらに深めるための会談が設定され、より頻繁な相互訪問依頼が提案されました。
これには過去の両クラブ間での取決めもあり今後持ち帰って検討すること、相互訪問に際しては精神的負担にならないような、互いの国の方式で行うことで了解がえられました。今後クラブ間で気軽に連絡できる体制を構築するために、台中西は日本語の話せる紀 旭明会員、わがクラブは幹事(今年度は吉川会員)がその窓口としてその任に当たることにしました。 - 幹事報告
- ◯BOX配布物の確認
(1)雑誌類=ロータリーの友誌・ガバナーズレター
(2)「エコ・ドリーム運動」8月取組表
(3)第1回クラブ研修セミナーのお知らせ
◯回覧物
(1)第1回クラブ研修セミナー出欠表
(2)三次RC50周年誌
◯お知らせ
県立美術館より催し物の紹介とお得な前売券の情報が届いています
(一般1,200円→810円)申込は事務局まで
◯次週は故砂田龍吾会員の追悼例会を開催します
◯明日、9/28野球観戦例会の正式なご案内を発信しますので次週例会までにご回答ください - 理事役員会
- ・例会終了後1F「コルベーユ」にて第3回理事役員会開催
- 委員会報告等
- ◯出 席 : 出席報告
◯人間尊重、社会奉仕 : 「エコ・ドリーム運動」8月分取組表作成
卓話時間
「東日本大震災の金融経済情勢と地方経済への影響」
日本銀行広島支店支店長 米谷達哉 様(広島RC所属)
1. 日本経済の現状
わが国の経済は、東日本大震災による供給面の制約が和らぐ中で、着実に持ち直してきている。震災後に大きく落ち込んだ生産は、サプライチェーンの修復を背景に、概ね震災前と同レベルに復しており、これを受け、輸出も下げ止まっている(図表1)。
また、設備投資は、被災した設備の修復もあって、総じて持ち直しており、個人消費も、一部に地デジ移行前の駆け込み需要の反動などが見られるものの、全体としては持ち直してきている。
こうした経済の持ち直しの背景には、震災で落ち込んだ企業マインドが好転してきることが挙げられる。マインドを表したDIは、大企業、中小企業とも、震災前のレベルまで戻ってきている(図表2、3)。まさに、病と同じで、「景気も気から」の側面が大きい。
2. 先行きの見通し
先行きについては、わが国経済は、世界経済が、新興国に牽引される形で、堅調な動きを続けるとみられることや、今後、震災の復興需要が期待できることから、引続き、回復経路を辿っていくとみられる。日本銀行の金融政策決定会合における、政策委員の見通しの中央値(図表4)は、2011年度については震災による落ち込みによる
発射台の低さから0.4%と低くなっているが、年度後半からの回復によって、2012年度には2.9%まで上昇すると予測している。しかし、こうした標準シナリオから景気が下振れするリスクも、最近、高まってきていることは要注意である。その1つが、①米欧を中心とした海外経済の減速懸念である。米国における債務上限引上げ時の混乱や米国債の格下げは米国経済のマインド面に悪影響を及ぼしている(図表5、6)。また、欧州においても、ギリシャをはじめとする債務危機問題が未だ解決しておらず、これら多額の債務を抱える国の国債金利は高止まりしており、こちらも、欧州経済のマインド面の足を引っ張っている(図表7、8)。②こうした中、為替市場では、米ドル、ユーロが売られ、円高が続いている(図表9)。さらには、③国内では、震災の後遺症ともいえる電力需給の問題が、原発の稼働時期と絡めて、この冬場以降、再び供給制約要因となる可能性も残っている。
このように、日本経済は震災の影響からは脱して、持ち直してきており、今後も、回復を続ける見通しであるが、下振れリスクには十分注意していく必要がある。今後、日本経済がしっかりした回復過程を辿るためには、企業や消費者のマインドが崩れないよう、政策面でもサポートしていくのが重要と考えられる。