- 本日のプログラム
- 創立31周年記念例会
『歴史を学び明日を考える』 - 卓話者
- 法相宗大本山薬師寺管主 山田法胤氏
奈良RC会員 - 担当
- 幹事・親睦
- ゲスト
- 来賓
広島東南RC会長 中谷一彌様
幹事 生谷武寛様
広島城南RC会長 河野 隆様
幹事 新谷哲章様
ゲスト
薬師寺公室長 北川和男様
(株)くれせん代表取締役社長 平尾清史様 - 黙祷
- 広島東南RC所属の日野健三(ひの けんそう)会員が11月18日午前4時30分に、ご逝去されました。(80歳)
- 会長時間
- ・会長挨拶「創立31周年を迎えて」
・来賓及び卓話ゲスト紹介、来訪御礼
・奉仕活動(eco活動)紹介 - 幹事報告
- ●BOX配布物の確認
(1)10月号会報
(2)IM案内(2/13)
(3)臨時理事役員会議事録
(4)本日の式次第・記念講演資料と卓話ゲストプロフィール
●12月ロータリーレートのお知らせ(今月同様1ドル90円) - 委員会報告等
- 出 席 : 出席報告
S.A.A. : 卓話講師山田氏よりニコニコ箱をいただきました
東南RC・城南RCより御祝いをいただきました - その他
- 【来賓祝辞】
広島東南RC中谷会長
広島城南RC河野会長
台中西区RC会長祝辞紹介(迫田会長)
卓話時間
創立31周年記念講演
「歴史を学び明日を考える」
法相宗大本山薬師寺管主 山田法胤様
私は昭和15年生まれで、奈良RCの会員です。奈良には7つのRCがありますが、奈良RCはもうすぐ60周年を迎えるクラブです。現在会員数148名で入会当時は180名を超えていました。先日迫田会長が薬師寺にお越しになったのがご縁で、本日記念例会にお呼び頂きロータリアンとして心より御祝いを申し上げます。
さて、薬師寺には塔が二つあり、世界遺産に登録されていますが、今から10年を費やし平成の改修工事を22億円で行います。中央RCにおかれましては3年掛けエコロジーをテーマに活動されるようですが、今日の話にも同じようなエコな内容もあると思います。
歴史を見てみますと奈良時代、平安時代や厳島神社の時代に、万葉集の歌は、夜の月を頼りに書かれたようです。奈良で飛鳥のお月見の会に呼ばれますと、いつも電気を消してのんびりと楽しみ、いいものだと思っています。
電気を消して生活をすると、少子化問題も無くなるのではと申し上げることもあります。
私は岐阜県から薬師寺に入門したのは、昭和31年中学3年の時です。もう50数年になります。
偉くも何でもないのですが、永くいたお陰で住職にしていただきました。その時3,500人境内にお越し頂き盛大に式典をさせていただきました
奈良のお寺はお葬式をしません。法隆寺、薬師寺、東大寺、興福寺の千三百年前に出来たお寺にはお墓が無く、檀家が一件もありません。これがお寺の元々の仕組みですが、後には檀家を持ち、お葬式をするのが坊さんだと思い込んでしまっているのです。私達は間違ったことを正しいと思い込んでいることが随分あるのではと思いお話しをさせていただきます。
オシドリはいつも番でいますすが、旭山動物園の小菅園長が奈良に来られたとき、お話をお聞きしましたらオシドリは実は人間の目を眩ましているのだそうです。何十年も園長をしていて見てると、どうもそうではないのではないかと観察するため、足にテープを付け見守っていると、どうも毎日相手が変わっている。人間の目からは想像できない行動で相手を代えているのだそうです。人間は誤解してオシドリは仲が良いと思っているようです。
日本狼は撲滅してしまいました。北海道のエゾ狼は以前旭山動物園にいたそうです。私達は狼のイメージをヨーロッパの絵本で「赤ずきんちゃん」などで知っているとおり、羊を襲う悪いイメージがありますが、狼は「良い獣」と書かれています。おおかみを良く発音すると「おお かみ」と悪くないのです。皆さん家に帰ると山の神と同じ発音になります。
農家の人には良い動物だそうですが、優しく見える羊や鹿、猪を捕まえるのが狼だったのだそうです。何にも頼まないのに農作物を食べる動物を捕まえてくれるので良いやつなので感謝をしていたようです。
送り狼という言葉があります。狼は送るんだそうです。人間とチョットちがうことろは、自分たちのテレトリーの中に自分たちの生活を脅かす動物が来ると、テレトリーの外まで送っていくのだそうです。皆さんが家まで送るから危険なんです。
米国の大統領が代わり、かつて米国の南北戦争以来ありえない出来事の様ですが、自民党から民主党に代わったのも、明治維新に通ずるところがあるのかもしれません。来年はどう変化するのかと新聞や雑誌が聞いてきますが、私にはなかなか思いつかないのです。
丁度150年前明治の時代イギリス、ドイツ、フランスのあの文化を一から十まで真似をして、そのまま日本に入り込んで現在に至ったわけです。日本人は良いと思って変えないようですが、フランスには産業革命がありました。ルイ王朝が滅び社会主義になり森を開発し山を切り開き畑を作り放牧を始めた。それまで狼は簡単に猪や鹿を捕まえていたが、開発が進むと動物がいなくなる。すると生活できなくなってきた狼は、人間の育てている家畜を襲うようになった。これが絵本となり狼は悪者になってしまった。やがて日本に入った絵本は、幼稚園などで演じるようになると狼のイメージが悪くなり、日本でも悪者になり狼は激減していったようです。
明治にヨーロッパの文化を取り入れたことで、自然の形態が変わり狼が消えていったことで、狼の生態を考えると世の中の歴史が良く分かると思います。
[箸のはなし]
お箸の生産は福井の「小浜」で行われています。ところで箸はいつ頃からの文化なのかと考えてみましょう。どうも聖徳太子が使ったか使わなかったか位でしょう。遣唐使が中国から帰って聖徳太子に箸を進めたという文献があるようです。ではルイ13世はホークやスプーンを使っていたのかと言うと使っていなかったようです。江戸時代にはヨーロッパの人達は手で食べていた。日本は箸を千五六百年前から使っていたようです。近年になって箸に代わるホークを使ったのですから、日本の文化は素晴らしいと思います。
箸は右手で食べるのが美しいとされています。全国の少年刑務所で調べると8割の子供が箸を持てない。家庭の躾が出来ていないのが分かります。
四十代目の天武天皇の日本書紀を見ますと西暦685年の頃、日本の家庭に仏壇を置くことが習慣になったようですが、今では仏壇、神棚がない家庭が半数以上になったようです。
修学旅行で薬師寺へ来て頂く人は、なんで仏像に手を合わせるのかと言います。
伊勢神宮の宇治橋の掛け替えが終わり11月3日に渡りはじめとして三世代の家族を59組お招きしました。今年62回目20年に一度の掛け替えに私も渡らせて頂きました。この次の掛け替えには私もぼちぼちですから。橋を渡るのは女性が先頭で、お婆ちゃんが先頭でお爺ちゃんはお供だそうです。宇治橋は全長150m幅8mの日本の木橋で一番長い橋だそうです。