- 本日のプログラム
- 環境保全委員会現場視察
「ゴミ行政のあのり方」 - 卓話者
- 広島市環境局施設部中工場長 竹村浩一氏
- 担当
- 環境保全委員会
- 会長時間
- ・元会員藤川魏也さん訃報のお知らせと回想。
- 委員会報告等
- ・出席:出席報告
卓話時間
ゴミ行政のありかた
広島市環境局施設部中工場長 竹村浩一 氏
広島市環境局施設部中工場長 竹村浩一 氏
広島市では、中工場のような可燃ごみの焼却工場や不燃ごみの埋立処分場を整備する一方で、ごみの減量・リサイクルに取り組んでいます。
まず、ごみの減量化についてですが、広島市では平成16年7月に、市民・事業者・行政が一体となって、ごみ減量・リサイクルに取り組むための目標と具体的な行動計画を示す「減量プログラム」を策定し、ごみの減量・リサイクルに取り組んでいます。減量プログラムには次に示す具体的な3つの数値目標を掲げています。いずれも平成14年度の実績を基に、平成20年度の達成を目標としたものです。
(1) 総排出量の20%削減
(2) リサイクル量の倍増
(3) 埋立処分量の50%削減
現在これを実現するための各種施策に取組んでおり、皆様のご協力をお願いしています。
次に中工場の説明をさせていただきます。中工場は、昭和51年に竣工した日焼却能力400tの旧工場が、老朽化等により焼却能力が低下したことから、旧工場の地先約3.8haを埋立て日焼却能力600tの新工場を建設しました。新工場は平成16年4月から本格稼動していますが、この工場の特徴は大きく2点に集約されると考えています。
その一つは、親水性を有する護岸や2階のガラス張りの中央通路を設け、地域の方々や市民の皆さんに自由に出入りしてもらうことにより、従前の迷惑施設というイメージを払拭するとともに、自然な形で環境学習の場を提供していることです。なお、建築については、ニューヨーク近代美術館等の作品を手がけた谷口吉生氏が設計しています。
もう一点は、焼却灰の溶融設備を設置していることです。ごみを焼却すると約10%の焼却灰が残ります。この焼却灰は管理型の埋立地で処分していましたが、中工場ではごみを焼却した際に発生する熱を利用して発電した電気を使い、焼却灰を1,300℃~1,500℃の高温で溶融して、ガラス質の無害なスラグを製造しています。この溶融スラグは、化粧ブロックや駐車場の車止め等のコンクリート二次製品や道路の路盤材等として利用しています。
中工場は、外部に開かれた工場として施設見学や、親水護岸及びこれと一体で整備した緑地の散策等を歓迎しておりますので、その旨お知り合いの方にお話しいただければ有り難いと思っています。